携帯があることで常に連絡可という状態に置かれる。
情報の行き来を線で結び視覚化すれば、家族間のやりとりが際立って濃くなり、そこがひとつの確たる世界なのだと瞭然とすることだろう。
その昔、家内や息子たちとやりとりすることはなかった。
結婚によってひとつの世界が創出されたようなものであるから、それがわたしとって言わばビッグバンということになる。
絶対的なもの。
確かな手応えを心底感じる家庭という場は無から現れ出たのだった。
今日は日曜。
長男も二男もそれぞれの課題に立ち向かっていく。
実に頼もしい男子たちである。
一方、夫婦は出かけるのも暑く面倒なのでのんびりと過ごす。
現在、共通の趣味はジムと食べること。
午前中、散歩がてらジムに行き、たっぷり運動する。
帰り道、ミート甲子園で肉を買う。
十一屋でワインも忘れない。
そして昼から飲むことになるだろう。
その後は家で映画でも見て、いつの間にか寝入ってしまう。
そんな風にして日が暮れるだろうが、神様だって天地を創造した七日目には休んだのだから、中年夫婦が休むのも無理からぬことであろう。
目が覚めれば宵の口。
息子らからの楽しい奮闘話を肴に二次会が始まることになる。