KORANIKATARU

子らに語る時々日記

2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

女房とチャリで街を疾駆した

事務所にクルマを置き自転車に乗り換え街に繰り出した。 家内が前を走り、わたしは後を追いかけた。 日曜の市内中心部は人通り少なく、空が広々として見えた。 日向と日陰が交互に過ぎて、疾走すれば初夏の陽気と涼気が渦を巻き、空気の匂い良く、木々は目に…

何もかも女房のおかげ

これまでのぐずついた天気はどこへやら。 土曜は朝から、からりと晴れ渡った。 家内が朝食を作り、食後は揃ってジムでカラダを鍛えた。 帰途、伊丹の道の駅で食材を購入し、昼から家内は料理に勤しみ、わたしは実家に向かった。 遺品を整理しながら、ひとと…

ひととき懐かしさにひたった

送られてきた通話記録には電話番号の一部だけが記載されていた。 番号を逐一覚えている訳ではないので、携帯に登録してある番号を確認しなければならなかった。 その際、誤って電話を掛けてしまった。 応答があるはずもなく、「ごめん、間違えて掛けてしまっ…

居心地のいい日常

自宅はもちろん事務所の居心地もかなりいい。 午前中を家で過ごしひと仕事終えてから、事務所に向かった。 格好はTシャツとジーンズ。 ちょうど雨が上がって、冷えた空気が心地いい。 電車は空いていて、ここも快適。 小一時間、ゆったりとくつろいだ。 事務…

どの機会もすべてが奇跡のようなものだった

実家を訪れたその足で、馴染みの寿司屋に立ち寄った。 シャッターが下り、そこには緊急事態宣言中は休業との貼り紙があった。 たまに待ち合わせてここで一緒に昼を食べた。 チャリンコに乗ってやってきてチャリンコで立ち去る姿が、今もありありと目に浮かぶ…

誰の笑顔がいちばん見たいか

明石で業務を終えた後は、海を眺めて帰阪することになる。 業務中は自身が仕事人間に置き換わっている。 汽車に揺られ、ほどなくして我に返って思い出す。 が、この現実が呑み込めない。 そもそも生まれ落ちたときから存在し、以降、その存在が当然の前提だ…

日記に書くと何かが残る

視界に入る景色によって、意識を向ける対象がランダムに入れ替わる。 駅へと足を運ぶ人波、携帯の着信、遠くに見える山並み、そして心の内奥。 サーチライトに照らされるように様々なものに焦点が結ばれ、移ろっていく。 遠い昔の記憶が眼前に浮かぶと、しば…

それぞれが思い出を語った

空に晴れ間が見えたのは久方ぶりのことだった。 初夏の陽気に誘われ、朝、武庫川に向かった。 陽が強く照りつけ、気温がぐんぐん上がっていった。 生気あふれる光のなかをただ黙念とわたしは走った。 このようにして一日が始まり、そして午後3時。 昼に帰阪…

子らによって新規まき直し

深い考えもなく理系に進んだのが運の尽き。 大学に入って適性のなさという壁にぶち当たった。 そもそも関心が持てない。 無味乾燥な内容をいやいや咀嚼する日々は苦行という他なかった。 なぜこんな過ちが生じたのか。 理由は簡単で、なまじっか理数ができた…

いつだってそばにいる

おいしいものを食べると涙腺が緩む。 この日、家内が作ってくれた辛味のスープが絶品だった。 卵と各種野菜が投入されて辛さがほどよく和らいで、肉とタコが食べごたえを生み、一匙すくうごとふんだんな滋味が身中に取り込まれていくのが分かって、その度に…

未知の地にも身内

いまの時期にしては肌寒く、梅雨に入ったにしてもここまで間断なく振り続ける雨については記憶がない。 だからこそ家のなかの平穏が際立った。 食卓の上にはビールが並ぶ。 が、わたしは微動だにせずペリエを飲み続けた。 家族でする話題は、東京星光会につ…

親子はどうやら一心同体

いつでもハンドルを握ることができる。 それが、お酒を飲まないことによるメリットのひとつ。 「ドクターきょうのぼちぼちブログ」にそんなことが書いてあったことを思い出しつつ、深夜の高速をひた走った。 行って帰って明け方。 普段はもう起きて仕事して…

いつもと同様、時は平穏に過ぎていった

午前の業務を終え実家に立ち寄った。 用事を手短かに済ませた帰り、ふと思い立って鶴橋駅で途中下車しアジヨシの冷麺を昼食にした。 小さかった頃、たまにおかんが冷麺を買ってきてくれた。 そんなことを思い出しながら冷麺と向き合い、その美味を噛み締めた…

いつかこれくらいでかくなる

夜半から激しい雨が振り続けた月曜の朝、名神高速では事故渋滞、JR神戸線では人身事故が発生し、阪神間の朝の足は大いに乱れた。 電車運行の復旧を待って、わたしは吹田岸辺の長谷クリニックを訪れ診察を受け、そこから事務所に向かった。 その途上、長男か…

このカラダは大事な大事な貰い物

雨の日が続き、例年よりも肌寒い。 まだ5月なのに梅雨入りだとのニュースが流れ驚いた。 伝えられるところ史上最速での梅雨入りだという。 そんな日曜の午後、久々母の顔をみた。 時間を置いたからだろう。 ずいぶん歳をとった。 そう感じた。 自然、その半…

けっちん食らわぬことを祈るばかり

せっせと支度し土曜日の朝一番、家内は子らに食糧を発送した。 たっぷりと牛肉が入っていて、ちょっと手を加えた魚介類も投入された。 子らは大いに喜ぶことだろう。 好きになって結婚したとき、その後のことや生まれてくる子についてなど考えることはなかっ…

同窓生は大切な身内

電話が鳴ったとき、家内は英会話レッスンの真っ最中だった。 わたしが受話器に手を伸ばした。 家で固定電話が鳴ることはほとんどない。 前夜は夕食時にかかってきた。 読売新聞の勧誘だった。 押し売りは困ります、とだけ言って電話を切った。 また何か営業…

いろいろなことが似通っていく

作業環境は結局、似通ったものになっていく。 息子二人に買った最新のMacBookAirが軽くて速く、とても使いやすい。 わたしも使って気に入って、自宅の他、事務所用にも色違いを置くことにした。 自宅からでも持ち出せて、事務所からでも持ち出せる。 これで…

子らが善のパワーを充填する

業務を終えて夕刻、雨のなか西宮北口駅まで歩いた。 阪急電車に乗って二駅先、塚口駅で降り家内に電話すると「たったいま着いた」とのこと。 旅券事務所で待ち合わせ、10年更新のパスポートを受け取った。 次に受け取るときには還暦を過ぎている。 そんなこ…

分厚い壁はピクリとも動かなかった

ユニフォームが8年もののお古であるとそのときはじめて知った。 流行遅れの型であることは我慢できても、綻びなどだんだん取り繕えなくなってきた。 クラブ用のショルダーバッグもチャックがすぐに壊れて耐久性がない。 この際、他の部が持つようなリュック…

互いが実にいい話し相手

家族4人がラインで繋がっている。 この日の午後、長男がメッセージを発しそれが合図となって、各自それぞれの場所にて一つの画面に集まった。 大使館でのインターンシップがいよいよ始まる。 様々なスケジュールが組まれるなか、来週は大使に随行し国会議員…

女房と二人、家で食事し映画を観た

日曜日、空晴れ渡る静かな朝。 爽やかな緑風に誘われ窓際に立った。 目の前の公園で、母が子を特訓している。 母が次々とボールを投げ、子が打ち返す。 クッションの弱いボールだから飛距離は出ない。 真芯で捉えたときだけ母の足元までボールが届く。 ここ…

居住する時間の質の変化

誰にだって連続記録というものがある。 今日を含め連続2,169日。 一日も欠かさずこの日記は継続している。 禁煙だって今日で5,427日の継続をみた。 単なる習慣。 続けたから続いた。 それだけのことである。 お酒については、口にしなくなって今日で5日目と…

友がみな我より偉い

つい先日まで受験生の親という立場だったから関心がない訳ではなく、子らが早慶に進んだから、ついつい夫婦揃ってYouTubeで早慶受験といった学歴動画をみてしまう。 この日も家内と夕飯をともにしながらひとつ見て、子ども相手の与太話であるにせよ、なんと…

原初の時間との再会

食べる端から家内がバゲットを切り分けハムとチーズを挟んでくれる。 向かい合って食べ、飲み物はゲロルシュタイナー。 わたしがお酒を飲むから家内も一緒に飲んでいただけであり、わたしが炭酸水を飲むなら家内もそれで構わないのだった。 平穏な夕飯を終え…

子どもの日、子らに学ぶ

息子らとは30ほど歳が離れている。 この30年を振り返り、彼らがわたしの年齢に達する30年を想像してみた。 属する階層を異にする。 そう言うしかないほどの差をありありと感じた。 わたしはと言えば、数々のチャンスを傍観しのんべんだらり無為に過ごしてき…

行って帰って頭に浮かぶのは息子たちのこと

祝日にはこうあってほしいというような晴天。 初夏の陽気に誘われて、武庫川沿いを走った。 水流と土と木々の香りが相まって颯々と吹き渡る風が実に心地いい。 走ること自体の幸福にひたりつつ海へと向かい、いつしか頭に二男のことが浮かんだ。 わたしには…

東京からの声に耳を澄ませる

祝日の朝、ジムにひと気はなく老夫婦が一組いただけだった。 婦人はただバイクをこぎ、夫はあれやこれやマシンを渡り歩いていた。 婦人はただの付添い、そう見えた。 ひととおりのメニューをこなし外に出るとちょうど真ん前。 その老夫婦が信号待ちをしてい…

その昔、浅草での一場面

わたしはその場に居合わせなかった。 浅草でのこと。 仲見世の一角で家内と二男が串団子を買った。 店先の端で食べていると、隣の店主が凄い剣幕で店を飛び出してきた。 「迷惑だ、そこで食べるな」 二男は一喝された。 二男の立ち位置が隣の店に少し被って…

初老夫婦の共通の楽しみ

もともとこのGWは家内と一緒に東京で遊ぶ予定であった。 5月3日にまるで惑星直列、家族4人全員のスケジュールが合致するのだからそれ以外の選択肢はなかった。 その日に合わせ旅程を組んでいた。 が、同時期に非常事態宣言期間が覆い被さった。 家族で話し…