KORANIKATARU

子らに語る時々日記

2012-01-01から1年間の記事一覧

キミたちがいてボクがいる。

昨日の昼以降熱が下がらない。 事務所に顔出した長男が私のおでこを触り、ふつう休むやろ寝るやろアホやろ頑張ってますってアピールしてるだけやろと口汚い言葉を使う。 仕事関係先への年賀状はこの日に書く、そう決めたら仕事と同じ、黙って遂行するのが当…

デブがモテようとするとお金がかかる(その3)

一方、兄貴はさすがである。 ものがちがう。 これぞまさしく全天候型の超人ドリンカーではないか。 正面にカラオケのモニターがある。 右側のおっちゃんが村田英雄を唄う。 負けじと兄貴も永ちゃん、桑名と立て続けに熱唱。 何もかもはねのけ後光さすほど凄…

デブがモテようとするとお金がかかる(その2)

手前のカウンターに兄貴、わたし、師匠の並びで腰かける。 カウンターの上に寿司ネタケースのようなものがあり中をのぞくが刺身の切り身のようなものはなく、ラップにまかれたリンゴ、といっても、やわらかな質感のラップではなく、ごわごわのビニールで覆っ…

デブがモテようとするとお金がかかる(その1)

大半の会社が金曜で仕事納めだったのだろう。 土曜のオフィス街はいつにも増して閑散としていた。 このところの寒さが和らぎ街は暖かな陽気に満ち溢れている。 年の瀬の雰囲気を満喫するようにぶらりぶらりといくつか会社を訪問する。 総出で大掃除する光景…

御用納めの朝に書いたある中年男子の日記

やっと御用納めの日が到来した。 忙しさが極まる、と言葉で書けば簡単であるがここ数年の過酷さはもうこれは何と言うのか御用納めまで終わらないマラソンを遮二無二走り続けるようなもので、これはかなり苦しい。 毎年もう懲り懲りだと思うのだが、喉元過ぎ…

運命の肌触りを感じるクリスマスの朝

明け方四時、事務所へ向かう途上セルフスタンドで給油する。 クリスマスソングが聞こえてくる。 一年に一度のクリスマス、なかなかに書類屋にふさわしい過ごし方である。 三連休最終日と重なった昨日のクリスマスイブ、世間はお祭りムードで賑わう様子であっ…

SNSには不向きな性分だったようだ

日曜の始発なのに甲子園口のホームには大きな旅行カバン携えたカップルや家族連れがすでに5、6組はいて、旅情がほのかに香り立つ。 朝の匂いに混ざって遠い大地への郷愁がかき立てられるが、私は例の通り海老江の仕事場に向かわねばならない。 横目で観察…

キングコングの心の空席

冬至の頃、夜の時間が一年で最長となり冷え込みの度合いがグッと増す。 銀杏の枯れ葉が寒風で飛び夜道に渦を巻く。 人恋しさが募り寂しさの蓋が開きそうになるこの季節、クリスマスはおあつらえ向きの行事であるが、日本人であれば柚子湯につかって「凍え」…

ヤン坊マー坊

ヤン坊マー坊の話である。 結婚する前、家内は受付業務に携わり折々お客さんにヤン坊マー坊人形を進呈する側であった。 それが結婚して間もなく、我が家にまずはリアルなヤン坊が届き、一年の間があってマー坊が届いた。 運び手はコウノトリではなかった。 …

アナザー・プラネット

事務所に来てまずはコーヒーを淹れて飲む。 やがて心うきうきとっても不思議このムード、みんな陽気に飲んで踊ろうコーヒールンバ、と真っ暗な明け方ひとり口ずさむ。 日曜日、焼肉亭高橋でたらふく肉をかき込んだ子らの威勢いい食べっぷりを思い出しつつ、…

紅白歌合戦よりクジラ対シャチ

甲子園口ともなると、電車を降りる顔ぶれの身なりは相当にいい。 老いも若きもこざっぱりとそこそこ値の張るような装いである。 そんな中、一人作業ジャージでほっつき歩く私は、そのジャージがいくら一流スポーツブランドのアディダスであることを考慮に入…

お家が一番

夜中に帰って早朝事務所に戻るだけなので、忙しいときはいちいち家に帰らず事務所で寝るのが合理的ではないか。 近くに風呂屋もあり飯屋も星の数、クリニーング屋もあればコンビニも目鼻先。 寝具はないけれど工夫すれば冬場でも眠れないことはないだろう。 …

向かっていけ、と父は言った。

不覚にも風邪をひく。 ここ2、3日急激に冷え込んだ。 疲れも溜まっていたのかもしれない。 風邪を引くなど大の男として恥ずかしい事である。 社長業する方に聞いたことがあるが、健康面と金銭面で絶対に弱みは見せないということである。 そこに問題がある…

あじ平の帰途で考えた。

週末、家内が予約したというので小路のあじ平へ向かう。 北巽のあじ平は予約が一杯、小路の方はたまたま空きがあったという。 千日前線の小路駅で降りセブンイレブンの角を西へまっすぐ進む。 歩いて10分弱。 夕方6時で既に結構な客の入りだ。 席に案内され…

子育てと自分育て

明け方起きるが、始発までたっぷり時間がある。 事務所へ向かう支度をしながら、家内が撮影した音楽会のビデオを無音で流す。 みなが寝静まる深夜である。 画面中央に長男がアップで写り、上下左右に正六角形なぞるように同級生の顔が並ぶ。 口を小さくぱく…

横顔にふれる貴重な時間

金曜の夜、北巽の駅に着くと後ろからカネちゃんに声をかけられた。 同じ電車に乗っていたようだ。 あじ平へ一緒に向かう。 予約は19:00。 地上に上がると交差点の四つ角全てが等量に明るく方向感覚を失う。 カネちゃんの誘導に従う。 風が冷たい。 てっちり…

袋だたきに遭う哀れな害獣

夜半、ショートメールの着信音が鳴る。 家内がテレビから視線を外しこちらをみる。 胸ポケットから携帯を取り出し、家内に見せる。 コピー屋さんからの連絡である。 新しいコピー機の設置についての連絡に過ぎない。 なにも怪しいことなどない。 模範的とも…

雷鳴も遠のく幸福なお風呂

みぞれ混じりの雨が突如降り出し視界塞ぐようにクルマのフロントガラスに水滴が幾筋も走る。 空が瞬き雷鳴がとどろく。 ハンドル握る手が思わず縮こまる。 アメリカ村から四ツ橋筋を北上し本町通りに向かう。 ついさっきまでの話が映像となって頭に浮かぶ。 …

現代文の力を底上げする本を読んだ

事務所に戻るとドアノブに弁当バッグが引っ掛けてある。 誰の仕業か明らかだ。 ちょうど昼ご飯を食べ損ねていた。 有難い。腹ごしらえし、夕刻以降の仕事に備えるとしよう。 昨晩のスープと炊き込みご飯も絶品だった。 今日の弁当については、ほうれん草が余…

勘違いせぬようたまには人の暗部直視する映画も観ておこう

息も白む明け方、書類を入れるトートバッグを探す。 クローゼットの奥にしまい込んだバッグを引っ張り出す。 長男がタイガース応援セットを入れていたバッグだ。 この2年ほど長男は応援に出かけていないので、文字通りお蔵入りとなっていた。 中を開けると…

国道二号線を歩いて帰る

日没後、冷え冷え寂々の夜、国道二号線を辿って帰途を急ぐ。 徒歩だと見える景色が一変する。 始点となる野田阪神交差点に一束の花が供えられている。 クルマなら一足飛びで見逃すだけである。 今か昔か誰かがそこで不幸に見舞われたのであろう。 西へ向う。…

そろそろインフルエンザ予防接種の季節である

我孫子へ行く道すがら、阿倍野の田中内科クリニックに立ち寄る。 毎月の血液検査に併せ、例の如くスタミナ補強として特製ニンニクエキスの注入を受ける。 それらに加え、そろそろ冷え込みも本格化する季節、田中院長の勧めもあって、インフルエンザの予防接…

塾もいろいろ

明日の月曜日に我孫子で酒席がある。 以前から「先生、一度お付き合い下さい」と誘って頂いており、今回仕事の打ち合わせもあった上に「折角なので、夕方にお越し下さい、いいお店ご案内しますので」と言われ、「必ず電車でお越し下さいね」と釘を刺され、そ…

そこら中に横たわる不気味の谷

文化の日、久々家族揃って外食にでも行きたかったが、翌日も長男が朝から晩まで塾であり、精神的なエネルギーのロスがないよう、やはりしばらくは静かに過ごそうと家で食べることとなった。 それで事務所の帰り、名店川繁でうなぎを一尾土産に買って帰る。 …

塾もいいけれど、広く深く遍在しているだろう長所のことも語ろう

金曜の夜、ついウトウトしハッと気付くと長男を迎えに行かねばならない時間になっている。 仕事漬けで間髪の猶予もない状態が続いている。 ぐっすり眠る時間もない。 さしもの私も少し疲れている。 今の仕事は天職でありやり甲斐と充実感に満ちてはいるもの…

土佐堀通りで見たレクサスのレディ

生温いような朝方の空気が寒冷前線の通過で一気に吹き上げられ、どしゃ降りの雨の中冷え込みの度が増して行く。 シャツ一枚では何とも心もとない。 本当なら今日は終日事務所にこもって仕事するはずだった。 顧客先にあった百均の朱肉で捺印した書類が全てNG…

完走まであと少し

中学入試まで残り3カ月となった。 いよいよ終盤、最後の追い込みに入り各家庭では手に汗握る気の張った毎日となっていることだろう。 塾では夜11時迄の夜の特訓が開かれ、最難関だと12時過ぎることもあるという。 暖衣飽食極まるぬくぬくの世にあって、頼も…

みんなを間違いに導く恐るべき空洞思考

怖い話と言えば舞台は学校と相場は決まっている。 我らの共通体験として背筋凍る話が尽きない。 過日、知人に聞いたある小学校での話である。 同級生に「ダンプ」と呼ばれ始めた女子児童がいた。 ある日、その呼称に傷ついたのか彼女が学校を休んだ。 ちょう…

言葉に重みがあることを知る

QBハウスをたまに利用する。 丸坊主となって以来、髪形は0.5mm 、0.8mm寒ければ1mm の三通りしかない。 どこで刈ろうが仕上がりに大差ない。 顔剃りや頭皮マッサージ目当てに腕のいい理髪店を訪れることもあるけれど、普段は通りかかったQBハウスで十分…

絶対に目を背けてはならない先の先のこと

野田駅周辺の繁華街が新市街だとすると、野田城跡石碑を起点に広がる下町地帯は旧市街と言えるかもしれない。 野田城は、織田軍勢が毛利水軍と一戦交える際の拠点であったと言われるが、歴史から完全に忘れ去られた存在であり、石碑の辺りにあったのであろう…