KORANIKATARU

子らに語る時々日記

2023-11-01から1ヶ月間の記事一覧

耳と心は直に繋がっている

怒鳴られるとその残響が耳にこびりついて離れない。 あのときわたしは直接怒鳴られた訳ではなかった。 電話を通じそこで発せられていた怒声を間接的に耳にしただけである。 それでもかなりの程度、心身を穿たれた。 だから地元の駅に着いて、家より先に神社…

人は物語の中を生きている

旅先だとたいてい横に女房がいるから、好き勝手に食べるといったことができない。 そして家内のあとについてひたすら歩く。 結果、おいしいものを食べたところで量も回数も知れているから体重が落ちることになる。 大阪だと単独行動になって、わたしの本性が…

いわば大人の滑り台

三泊四日の東京滞在中、フットマッサを受ける間はなかった。 自転車を使った土曜を除き、連日2万歩以上を闊歩したからカラダは実に切ないくらいにフットマッサを求めていた。 しかしスケジュールが押して、今回は先延ばしにするより他なかった。 だから帰阪…

終わりよければすべてよし、だから近々また上京することになるだろう

朝起きると窓一面に水滴がかかり、向こうに見えるビル群には白っぽく靄がかかっていた。 28階の部屋から路上に目を落とすと道は雨で黒ずみ、ちらほらと傘を差す人の姿が見えた。 自転車に乗るのは諦め、電車で移動することにした。 朝10時にはチェックアウト…

冷え込む土曜、息子たちへアプローチ大作戦

気温が8℃だと手がかじかむ。 前日と打って変わって真冬なみの寒さとなった土曜の朝、家内に率いられ松濤、富ヶ谷あたりを自転車で疾駆した。 お茶休憩のあとは代々木公園へと足を延ばし、サイクリングコースをぐるぐる回った。 銀杏並木をバックに家内の記…

歩きに歩いて27,000歩

陽気に恵まれた一日だった。 昼を前に始動し、渋谷から代々木公園まで歩き昼食をはしごした。 そして渋谷に戻り、駅から電車に乗って新宿駅で乗り換え高円寺で降りた。 そこから歩いて10分もかからない。 二男の部屋に食糧を置いた。 続いて新高円寺駅から丸…

今年は国立競技場へと赴いた

今回でラグビー早慶戦は百戦目を数え、この記念すべき試合は秩父宮ではなく国立競技場で行われた。 わたしが早稲田出身で長男が慶応出身で二男が早稲田に在学中であり、やはり早慶に縁があるのだろう。 チケットを申し込むとプレミアムシートが当たった。 そ…

ダブルで結束を強化された運命共同体

いい夫婦の日、わたしは朝から事務所にこもって夕刻までデスクワークに勤しみ、仕事後はジムへと赴いた。 一方の家内はヨガのレッスンを2本受け、梅田にて美容のケアを受けジム活を行った。 帰宅すると一足先に家に戻った家内が野菜だけの食事を用意してく…

暇を持て余すと自身に刃が向く

梅田の地下街は人流が入り乱れ、常にカオスといった様相を呈している。 特に朝の通勤ラッシュ時の無秩序ぶりは危険を感じるレベルと言っても過言ではないだろう。 大阪駅を降りわたしは東梅田駅へと向かい、阪神百貨店前の角を曲がった。 ちょうどそのとき逆…

楽で楽しく、ダブル楽々を今後は目指す

朝、家内を助手席にのせて家を出た。 高速を走って阪神高速松原線の駒川で降り、33期の森山くんが院長を務める「もりやまクリニック」に横付けし家内を見送った。 わたしはそのまま実家へと向かい父をピックアップし生駒方面へとクルマを走らせた。 この日は…

つがいのコミュニケーションの何たるかを学んだ日曜日

先日買い物した際、迷いに迷って決め切れず結局は取り置きにした品があるという。 ではひさびさ一緒に服でも買いに行こう。 そう話が決まって、空一面が青々と澄み渡る日曜の朝、一路、三田プレミアム・アウトレットへと向けクルマを走らせた。 開店までにま…

父性が発動すればすべてが変わる

焼飯大盛りとうどんで腹ごしらえし、午後1時、わたしは裏庭に立った。 裏とは言えうちの家のなかで最も日当たりがよく、きちんと手入れさえしていれば庭園と呼ぶにふさわしい場所である。 しかしこのところ手つかずで荒れ放題となっていた。 史上最も暑かっ…

中学受験を経て人間関係が様変わりした

週明けの業務がスムーズに運ぶよう、金曜は朝から晩まで事務所にこもって書類業務に明け暮れた。 根を詰めて机に向かうが、ときおり家内から写メが送られてきてそれで外の空気が入り込み、ほっと息がつけた。 この日家内は長男の中高時代のママ友らを伴って…

心地よさは高みにおいて切なさへと通じる

夕刻、いい勢いで仕事がこなせていた。 このまま夜まで突っ走ろう。 そう意気込んだところで家内から電話がかかってきた。 タイ料理の店を午後6時に予約したとのことだった。 時間に遅れぬよう仕事を切り上げ駅へと急いだ。 ラッシュ時の梅田で阪神電車に乗…

やわらかくスベスベとしてピカピカ

ジムを終え自室にてコンビニ食をついばんでいると、家内が帰ってきた。 「弁当を買ってきたよ」 階下から呼びかけられたのでリビングへと移動した。 話題の弁当だそうで、先月から予約してあったのだという。 早速食べようとして止められた。 食べ方があるの…

孤独に揺蕩う無価値の矜持

業務を終え往来に出るとあたりはすっかり暗くなっていた。 日中は幾分かやわらいでいた真冬並みの寒さが夜になってぶり返していた。 家内もまだ出先にいるとのことだったので、ちょうどいい。 ひとり食事でもして温まってから帰ることにした。 誰もが連れと…

大切な人を守るにはカラダを張らねばならない

3年前のこと、親子の縁を切るとの話になった。 元旦のことだった。 正月になると実家に親戚が集まった。 朝から飲んで酔って騒ぐ姿は見ていて耐え難いものだった。 それが嫌で妹家族の足は遠のき、このときはわたしの家族も誰一人として顔を出さなかった。 …

女房と過ごせばエピソード満載

朝食を求めコンビニに入ったところペヤングの新味が視界に入った。 ついつい定番と併せて手に取った。 続々と登場するペヤングの異色味は、定番の美味しさを再認識させるため、そして定番への回帰を強く促すための戦略なのだという。 つまりいったん浮気させ…

拾い上げられることもあればその逆もある

昼夜降り続いた雨があがって寒冷前線が日本列島に押し寄せてきた。 一気に冷え込み、近畿地方に木枯らし一号が吹いたこの土曜、家内は料理教室に参加するため京都へと出かけて行った。 それでわたしはひとり好き勝手に過ごすことになった。 忙しかった一週間…

人の顔には裏がある

昔はいくら忙しくても予定自体が少なかったからスケジュール管理などせずともやっていけた。 しかしいつしかあれやこれやと仕事が増えて、とても空で把握できる分量ではなくなった。 このところは失念しないよう小さな用事であってもカレンダーに入力しなけ…

いよいよその念願が成就する

ときおり、祖母のことを思い出す。 老いても仕事に明け暮れる人生だった。 行商に携わっていたから、重い荷物を背負って長い距離を歩く文字通り骨折りな日々であったに違いない。 小さい頃、一緒に連れられたことがあった。 わたしは遠足みたいで楽しかった…

年末年始へと心がはやる

移動に移動を重ねる一日となった。 最終地点が新長田だったから平壌冷麺に立ち寄った。 女房に持ち帰る分を取り分けながら肉を焼き、ビールを飲んだ。 至福にひたりつつ周囲の家族連れの団らんに目をやって、まもなく年の瀬ではないかと気がついた。 この年…

気楽な会話がいちばんいい

業務を終え、日中に比べ肌寒さを増した明石駅で降り、いつもどおり居酒屋へと寄った。 頼むメニューも定番化している。 このところ時間がゆったり流れていたから、ほんの少し強度があがるとかなり忙しく感じられる。 この日は朝から気が張った。 そんな仕事…

この母を選んでやってきた

その昔、日頃の行状にお灸を据えるため、家内はやんちゃ坊主たちをお寺さんに連れていき説法を聞かせた。 君たちがこの母を選んでやってきたのだから、お母さんの云うことをよく聞きなさい。 お師匠さんがするそんな話にはピンと来ず、出された弁当をおいし…

大きな怪獣になりたい(笑)

飲んで食べ、走って泳いで筋トレする三連休となった。 まだ成長期にある学生のような過ごし方であるが、最終日に走っているとき、その「成長期」であるとのイメージが明瞭になった。 走ると意識が変性する。 普段思い浮かべもしないようなイメージが断続的に…

あれは、しびれた

日本シリーズ第6戦が始まっていた。 日本球界を代表する両エースが投げ合っている。 そして今日勝てばタイガースの日本一が決定する。 だからだろう、ジムはガラ空きだった。 わたし自身、最高峰の決戦に関心がないこともない。 が、どちらかに肩入れしてい…

動けば意識が深みに達する

休日の予定は家内が決める。 どこかへ出かけようとなれば付き従うし、そうでなければひとりで適当に過ごす。 連休初日の朝、家内がヨガへと出かけたので、わたしはひさびさ武庫川を走ることにした。 9月3日に走って以来であるから、捻挫の影響で2ヶ月も間…

素朴であって実は比類なき日常

三連休を控えた木曜の午後。 エステを終えた家内に誘われて、神戸の街をぶらついた。 海から山へと吹く風がやわらかく、肌にとっても心地いい。 この天然の清涼感はまさに季節限定であったから、家内が言う通り、屋内に引っ込んでいる場合ではなかった。 一…

時々、煩悩に花を持たせる

もうこの歳なので葛藤と向き合わない。 業務を終えて夕刻、空腹を覚えた。 この後ジムへと行く予定にしているから、腹が減っては心許ない。 若い頃であれば、ここで生じる葛藤に心を捉えられただろう。 間食しては元も子もない。 だから食べるべきではない。…

一夜明け、あのときすべてがはじまった

業務を終え、家内がやってくるのを京都駅で待った。 改札で家内を迎えたとき、地図を手にきょろきょろしている旅行者が真横にいた。 そんなとき家内は必ず声を掛ける。 見知らぬ土地で道に不案内であっても手助けしようとするのだからそれは家内の習性といっ…