KORANIKATARU

子らに語る時々日記

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

雨降る祝日、カネちゃんが家まで来てくれた

高熱が出て母がうずくまっている。 妹から伝えられる詳細を聞いて水曜夜、急ぎ親元に駆けつけた。 近所の病院の診察だけでは心許ない。 一刻を争う状況なのかもしれない。 救急車を呼ぶべきか。 が、素人同士が話し合ったところで埒は明かない。 金城先生に…

如何ともし難い幸福体質

ジャスミンの香りは夜に増す。 昼、平野の丸徳でにんにくラーメンを食べ、その濃厚な匂いがカラダにまとわりついていたが、リビングに満ちる甘い香りで中和されたような気がした。 ため息でも漏れたのだろう。 帰宅したばかりのわたしの疲労を察知した家内が…

事務所移転の転地効果

陽光を受け新緑が目にも鮮やか涼風にそよぐ。 その向こうは青一色。 あまりに心地よく自転車を漕ぐだけで笑みがこぼれた。 この日、家内は自転車を駆って事務所界隈を縦横無尽に走破した。 その昔、城主に仕える実務家たちが暮らす町であったから、大阪の谷…

思考は巡り巡って自らに向いた

テレビは要らない。 当初から長男がそう言っていたから、テレビを送ったのは上京して数ヶ月も経った8月のことだった。 二男も同様。 テレビは不要と言って欲しがらない。 しかし、このご時世。 何かあったとき、社会の窓として必要になることもあるだろう。…

天気は終始快晴だった

日曜朝、カラダは完全に回復していた。 未明の時刻。 荷物を積んでクルマを東へと走らせた。 月末に旧事務所にて最終の撤去作業が行われる。 料金はトラック一台分で定額。 この際、家にある不要物も一緒に処分してもらうことにしたのだった。 運び終えてよ…

若いようでいてもう若くはない

この歳になると疲労の到来に時間差が生じる。 引っ越し作業で生じたはずの週始めの疲労が木曜になって全身に兆し土曜にどっと押し寄せてきた。 思考のグリップが利かず意識朦朧、全身に倦怠感が巣食って動きは緩慢。 こうなるともはや人の手を借りないことに…

夫婦であることの実感

自室に小窓があってその向こう、階下にリビングがあり朝そこで家内が家事に勤しんでいる。 吹き抜けだから声がよくとおり、小窓を通じ言葉が行き交う。 食事の用意ができた、そう声が掛かれば階下に降り、こんどはキッチンカウンター越しに言葉を交わす。 場…

龍虎の背後に大魔神

時刻はまもなく朝5時。 自室で仕事していると、家内が起き出しキッチンにて作業が始まった。 クロネコヤマトの集荷場が朝8時に開く。 まず今日は二男あての料理を仕上げ、朝一番で発送するのだという。 見るとここ数日の集大成がダンボールを囲んで一堂に…

「もし」の側にいたとすれば怖気が走る

3月5日、下北沢にて長男の新生活が始まり、同月28日、西早稲田にて二男の東京暮らしが始まった。 そして、4月20日、わたしも新しい地にて業務を開始。 家内の持ち場が自宅だとすれば、四枚の皿が各地にて勢いよく回り始めたようなものである。 各自が日々交…

事務所移転の思わぬ副産物

引っ越しを経てチームの一体感は増し、場所は谷町、仕事もしやすい。 昨日午後、新事務所にて小一時間ではあったが業務に従事した。 窓から吹き込む風が清涼に香って、まさに新居にいるみたい。 心新たになることは清々しく、しばらくその心地よさにひたった…

さあこれから、まだまだこれから

業者に頼む。 そう言うと、彼らはびっくりしたような顔をした。 これくらいの量、自分らで運べますよ。 彼らの余裕の笑顔につられ、週のはじめの月曜、わたしたちは自力で引っ越しを敢行することになった。 思った以上に作業は骨折りとなった。 結果、わたし…

ある日曜日の記録、走り書き

日曜早朝、夫婦でジムに出かけてカラダを鍛えた。 先週に引き続き昼前、JRに乗って京都に向かった。 有次の鍋に補修が必要だったし先週買った家内のヨガウェアの交換もあった。 着いてすぐ伊勢丹で昼にした。 和久傳のカウンターに並んで座った。 ずらり居並…

受け継がれたものは数知れない

未明の時刻、午前5時。 ガソリンを満タンにし事務所に向かった。 引っ越しを前に私物を整理しなければならなかった。 家に持ち帰るものをクルマに搬入し、幾つかの荷物はクロネコヤマトに頼み、捨てるものは撤去屋に任せ、本はブックオフに引き取りを頼んだ…

献身する側からの引退

仕事を終え梅田で家内と合流した。 ヘッドスパを受けたばかりで家内は元気ハツラツ。 予約が取れないほどの人気店だそうで次は6月だという。 子育てを始めとし、長きにわたって家内は献身する側にあった。 今後は必要なケアをたっぷりと受け帳尻を合わせて…

家内には息子が二人

パソコンデータを整理していて古い音声データと出くわした。 園児の頃だろうか。 二男と家内が会話している。 当時はただただ小さくかわいいいだけであったから、その言葉がどの程度の深みから発せられているのか考えもしなかった。 幼く辿々しい口調であっ…

子育てを終える卒業旅行

東京で息子が受験する日々、これは家内にとって子育てを終える卒業旅行のようなものだった。 東大の試験日へと進む日程のなか、早慶の試験は飛び石的に断続した。 東京と大阪を行ったり来たりするより、ひとつ所に腰を据えるのが得策、そう判断した。 なによ…

子らを懐に巡業暮らし

門真での用事を終え夕刻、家内が事務所に戻った。 一緒に帰途につき、あとは夫婦で過ごすだけ。 この日も近所の居酒屋に立ち寄った。 カウンター席に腰掛けまずはビールを注ぎ合った。 ほどよい疲れにビールが沁みる。 喉を伝って全身に歓喜が広がった。 注…

東の地にて大陸づくりの真っ最中

反省の弁や謝罪は伝えられたが、結論に変わりはない。 人間関係はまれに厄介なものとなる。 後になって相手が人格破綻者と分かっても、一度、関わってしまうとそれなりの手数を経ないと切り離せない。 しかし進行するマイナスをいち早く食い止め、兎にも角に…

晴天の日曜、古都をぶらり散策

朝、家内とともにワークアウトに勤しみ、昼を前に京都に向かった。 土曜に続き日曜も晴天。 運動したからだろう。 その晴天に心身の隅々までがシンクロし爽快。 一つ画面でYou Tubeを見ながらJRの電車に揺られ一時間ほど。 先斗町で韓国料理と言えば「李南河…

わたしは門番

夜中にメールがあり、土曜早朝から対応した。 が、途中から相手がまたおかしなことを言い始めた。 2月から付き合いはじめ、当初からわたしはクイックレスポンスで一貫していた。 しかし、その始めから、相手はいろいろなことを勘違いし、その思い込みのまま…

眠れる獅子が目を覚ます2

昨年の11月28日土曜日はともに大安。 高3最後のオンライン保護者会の日であった。 大阪星光と西大和、奇しくも同日の開催となった。 終わって母らは感想を述べ合った。 進学担当の教師が終始ヘラヘラと喋るなど西大和ではあり得ないことだった。 浪人した場…

声さえ聞ければそれで十分

スタジオでのヨガレッスンを受け終えた家内と待ち合わせて帰宅した。 どこかで夕飯を済まそうと思うが、何か作るというので一緒に買い物することにした。 クルマでガーデンズに向かい阪急の食品売り場で食材を選んだ。 子らが家にいたときは連日買い込んだ。…

GWが真っ二つに分かれる

久々、家で夕飯。 週末日曜はどうしよう。 GWはどうしよう。 ビールを飲みながら夫婦で話し合った。 何か美味しいものを食べにいこう。 では、寿司。 日曜はそう決まった。 GWは? どこか遠くでゆっくりしよう。 北海道あたりか。 でも北海道に行ったところ…

最後の最後、考えないやつが勝つ

事務所移転の日が迫り、この日の午後、梅田の家電量販店を訪れた。 ついでに買い物しようと目論んで家内もついてきた。 そしてわたしは改めて家内のパワーを思い知ることになるのだった。 空調のコーナーで会計の段になった。 提示された額は327,300円。 わ…

うちのチアリーダー兼応援団長

桜が散って、寒さがぶり返した。 事務所に手伝いに来ていた家内と帰途についたが、暖に誘われ近所の居酒屋へと吸い込まれた。 おでんや湯豆腐など頼み、ちょっとした冬の風情。 日本酒の熱燗はこれが飲み納めとなるだろう。 ほどよく温まってから帰宅した。 …

息子二人を残して二人で帰阪

東京滞在の最終日。 時間が空いたという長男を渋谷に呼んで昼食をともにした。 前夜その背を見送ってしばらくお別れ。 そう思っていた家内はたいそう喜んだ。 息子は七千円、わたしたちは五千円のコースを選んだ。 何事も子が優先。 うちの家ではそれが食事…

兄弟揃って忙しい

上京にあたって家内はかなりの量の料理を用意した。 子らにおいしいものを食べさせる。 それが生きがいの家内である。 こんな機会にぼーっとしている訳がない。 家内が作り、わたしが運ぶ。 重い荷物を運びつつ、家内と行動をともにして痛感した。 わたしの…

かつてと同様、皆で眠った数日の記録

二年前、長男のときは横浜ベイシェラトン。 今回はリーガロイヤルホテル東京に集まった。 窓の向こう、大隈講堂が眼前にあって大隈庭園が見渡せる。 早稲田大学の入学式を迎えるにあたってこれ以上のロケーションは望めない。 夕刻、一足早く上京していた二…

早慶どちらも素晴らしい

入学式は急遽中止になった。 二男が朝一番にそう言った。 わたしたちは絶句し、コロナを心底憎むような気持ちになった。 そんなエイプリルフールで幕を開けた一日だった。 新入生やその家族で賑わう早稲田の構内各所で記念写真を撮り会場となるアリーナまで…

慶應生IN早稲田の輪

二男が用事で自室に戻ったので銭湯にはわたしと長男で向かった。 界隈で最もクチコミの良い豊川浴泉は、桜の最盛期を過ぎた神田川を越えてすぐの場所にあった。 若い学生らで中は混み合っていた。 湯舟の端っこに並んでわたしたちは湯に身を横たえた。 思っ…