KORANIKATARU

子らに語る時々日記

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

夜になってようやく祝日

昨年の昭和の日は風邪で寝込んだ。 生易しいような倦怠感ではなく熱も引かず、ただただ伏せて過ごすしかなかった。 しかしそうであっても単なる風邪。 すぐに治るという確信があるから、苦しみのなかにも安らぎと憩いがあった。 それが今年だったら不安募っ…

自身のドラマで獅子奮迅

明石へと向かう昼の快速はがら空きだった。 普段なら俊敏に動かねば席にありつけない。 この日は、ほぼすべてが空席。 愚鈍に動いても好き放題に席を確保できた。 業務を終え夕刻。 ぶらり明石公園を歩いた。 その昔、家族でしばしば訪れた。 際限なく走り回…

根本的な動機が別の何かに置き換わる

業務を終え夕刻、家内が横付けしたクルマの助手席に乗り込んだ。 目的地は御幸森。 前夜、長男が仲間と食事作りに勤しむ写真を目にしたばかり。 彼らへの陣中見舞いとして焼肉セットを送ることにしたのだった。 息子と仲良くしてくれるだけで親として嬉しい…

いつの間にやらいっぱしの男子

わたしは武庫川でジョギングし、家内はリビングでヨガ。 午前中の過ごし方は前日の土曜と全く同様となったが、午後は一歩も外に出なかった。 残りもので昼を済ませ、向かい合って新聞を読み、その後は『愛の不時着』を夫婦で観て過ごした。 開け放った窓から…

すべて色鮮やかだった週末土曜

緊急事態宣言下、空気が澄んで快晴の空のもとすべてが色鮮やかだった。 遠くそびえる六甲の峰々も眼前の武庫川の水流も川辺の木々も目に入るすべての画素数が普段を上回り、景色が最先端の新品になったかのように思えた。 走って爽快。 家に帰ると二男が自主…

蓋を開けてみれば、いつもの日常

金曜夜、来週序盤の仕事の準備を整えた。 これで土日に出勤せずに済む。 コンビニで買ったもので夕飯を済ませ、片付けと掃除を終えて帰宅した。 頼んであったマスク4箱が玄関に置いてあった。 双方の親に1箱ずつ送り、東京の息子にも1箱送る。 これを使い…

時刻は深夜2時半

マスクが市中に出回りはじめたようである。 仲間からの目撃談が相次いだ。 中国の輸入品を扱う店ならどこであれ普通にどっさりマスクが売られているとのことである。 これでようやくマスクにアンテナを張る日々から解放される。 駐車場までの道すがら必要分…

幸せなんてタダ同然

ひとり夕飯を済ませて帰宅すると家では焼肉パーティーがたけなわだった。 ベランダに家内と二男。 七輪で向き合って肉を焼いている。 炭の火は二男がドライヤーなどを使って起こしたのだという。 家で過ごすのも悪くない。 新たな発見でもしたかのように弾ん…

ぱっと花咲くような感覚

早朝6時。 わたしの前におじさんが2人。 隊列を組むような格好で、無関係な男3人が前後に並んで通りを歩く。 左手にまもなくコンビニ。 一番前を行くおじさんが入口に吸い込まれ、続くおじさんも同様。 わたしも後からついていく。 たまたま同じ通りを歩…

うちの女房が時をも紡ぐ

ゴミ出しはわたしの役目。 朝、公園から吹き寄せる涼風に初夏の匂いが感じられ、4月も終盤、まもなくGWなのだと気づくことになった。 人の都合とは無関係、季節は着実に巡っているのだった。 4月に入って季節の風物詩とも言える行事がことごとく中止になっ…

ある日曜日の記録

朝の武庫川をひとり走って自宅に戻った。 晴天の日曜日。 昼からベランダで肉を焼く。 そう予定していたが、届いたのは七輪のみで、網と炭はまだ発送もされていないと分かった。 このご時世、大勢の人が集うかもしれないコーナンに行くのは控えた方がいいだ…

ある土曜日の記録

その頃わたしは何をしていたか。 日記を見れば一目瞭然。 気晴らしに充てたいと思ったこの土曜。 家内がZoomで行われるヨガレッスンを受けるというので誘われた。 ヨガなど御免。 事務所に逃げた。 道すがらコンビニやドラッグストアをのぞいて歩く。 これが…

感謝すべきことばかり

家内の実家から食材が届いた。 肉やら野菜やら。 手料理も含め結構な量にのぼる。 義母は料理の達人で、家内はその奥義を一子相伝のごとく受け継いだがまだはるかに及ばない。 義母の全レパートリーを家内が修得し、肩を並べる名人の域に達するのはまだ当分…

杞憂に終わればどれだけいいだろう

朝一で魚屋に寄って得た収穫が大だったと家内が言う。 大将一押しの品が夕飯の食卓に並んだ。 バイ貝の煮付けとアジの塩焼きを酒のあてにし交互に味わう。 確かに美味しい。 が、分量が足りない。 要望すると、息子のために作った特製ハンバーグを家内がおま…

久々の耳つぼマッサで完全復活

作った料理の写真を家内が長男に送る。 即、長男から彼が作った料理の写真が送り返されてきた。 東京で長男が自炊をはじめ、いつのまにやら家内が師範のような存在になった。 それで素人芸のレベルから離陸して日に日に長男は料理の腕を上げ続けている。 健…

過ごし方は千差万別

近所にピザ屋ができた。 二男が食べたいと言ったので早速買ってみることにした。 家内が電話で注文し、わたしが財布を出し、二男が取りに行った。 ちょうど夕飯時。 偶然にも小学校のときの女子友が買いに来ていて、これまた偶然、同じく小学校の女子友が店…

些細な部分に本質が宿る

ことあるごとに手を洗うが、この習慣は昔から。 あれは中学生の頃のこと。 井上先生が生物の授業中に言った。 手はバイ菌だらけ。 だから外出した後は石鹸で手を洗わねば気が済まない。 末さんこと井上先生はブラシまで使うというのだから本格的な話である。…

最少催行人数は二人

雨の日は奈良。 自然と話がそう決まって、家を出た。 阪神高速を東へとひた走り一時間ほど。 奈良公園に到着した。 人出は少ない。 そう想像していたが、姿が見えるのは鹿だけで人影は無きに等しかった。 志賀直哉旧家のそばにクルマを停め、上の祢宜道から…

本を読んで過ごすよりはるかに濃厚

土曜日の朝7時、天気は快晴。 事務所に行こうと支度していると家内に呼び止められた。 京都に行こう。 誘いに乗ることにした。 読もうと思った専門書2冊は空き時間をやりくりすれば平日でも読める。 しかし、平日に京都散策するのは難しい。 それで事務所…

金曜夜、ただ書いただけの日記

金曜夕刻、仕事を終えいつもの魚屋で中トロとヒラメ、タコと床ブシを買った。 夕飯に刺身が食べたい。 二男がそう言っていると聞いたから奮発したのだった。 そして酒屋でスパークリングを選んで帰途についた。 駅を降りたとき前を歩く若い夫婦に目が留まっ…

テレビを見るとアホになる

ジムもヨガも臨時休業となって、このような状況であるからサウナに行こうという気も起こらない。 外食するという選択肢も消えてなくなり、夫婦ともども家で過ごす時間が長くなっていく。 こんなとき、アマゾンのFire TV Stickが魔法の杖の役割を果たす。 ネ…

草を食むかわいい子鹿

奈良では飢えた鹿が県庁に入り込み、シュレッダーの中の紙屑をむさぼり食べていたという。 平板な日常に異変が生じ、所々がわずかに歪む。 些細な変化であるから見過ごして、すぐに見慣れて違和感を覚えない。 緊急事態だとの声に呼応し切迫しても、激変に晒…

たいせつな事柄だけがくっきり浮かぶ

終業後、家内の運転で大丸梅田店に寄った。 緊急事態宣言が発せられるとあって翌日から大丸は全館休業を検討。 そのため生鮮食品が2割から3割ほど値引きし販売されていた。 目的を同じくする者らが集まってきたからだろうか。 売り場は混み合いレジにはど…

電話ひとつで希望に胸が膨らんだ

帰宅すると家内が電話の最中だった。 相手はソウルの友人。 やりとりを耳にしてすぐに分かった。 昨年5月、家内はフランスを訪れた。 その際、偶然その友人と知り合った。 意気投合し一緒に美術館などを巡りますます仲が良くなった。 彼女は韓国政府のフラ…

色彩の方が賑わっていた

どう過ごそうか。 思案した結果、京都までクルマを走らせることにした。 森閑とした地を見つけてそこでジョギングし、クルマの中で昼食を摂り、閑散とした場所で各種食材を買い揃え夕飯は家で食べる。 そうすれば問題となる濃厚接触は回避できる。 そう考え…

最大限の注意を払って過ごす

土曜日であっても家内は朝から忙しい。 朝食を作り弁当を作り携行用のおにぎりを握る。 わたしはその横で蕎麦を茹でネギを切り、家族3人分のサイドディッシュの支度をする。 蕎麦は前日、名店みかどで買ったものであった。 石臼挽きの手打ち、いわば作品と…

こんな相手はどこにもいない

昔は休むなど考えられなかった。 ゆっくりできるのは盆と正月のみ。 大抵の土日は仕事で潰れた。 思えば無理のし通しだった。 仕事に追われ仕方のないことであったが、たとえ凪のような状態が訪れても休むと再起動に時間がかかって非効率であると強迫観念の…

近況に接するだけで楽しい

夕刻、魚屋の前を通りかかると赤貝が幾つか売れ残っていた。 大ぶりのものを二つ捌いてもらうことにした。 家内の大好物である。 喜ぶに違いない。 魚屋の大将が言った。 スーパーの赤貝とは比較にならない。 香りからして別物。 確かに魚屋たこやが扱う品は…

ジャイアンの姿が励みになる

仕事をするから肩が凝る。 昔はそう考えていた。 肩が凝ると頭が朦朧とし能率が落ちる。 だから定期的なマッサージが欠かせなかった。 しかし数年前。 ジムに通うようになってマッサージを求めるカラダの声はかき消えた。 以来、どれだけ仕事が忙しくても、…

のんびりいこう

忙しいときほどゆっくり進む。 焦ると短絡的になり、判断に狂いが生じやすい。 無駄な力が入ったり、逆に忌避感によって意欲が削がれたりして、どのみち仕事の質が下がりかつ無用な疲労を抱え込むことになる。 だから、忙しいときほど自らに言い聞かせなけれ…