KORANIKATARU

子らに語る時々日記

2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧

マイホームのマイは毎度のマイ

週末、明け方の帰還となった。リビングのソファで目を覚ます。何とか起き上がって事務所へ向かう。眠り続けたいとも思うが日頃の習慣が勝る。軽い二日酔いである。しかも睡眠が足りない。身体がふらつく。もう歳である。駅まで片道3分の道のりですらひどく…

雨の日、飲み会メモ

夜八時、北新地の心屋。一番乗りはオガワ君であった。花見の席取りをするみたいに彼は座敷に陣取っていた。続々と皆が集まり東京から戻ったばかりのグリの音頭で宴の幕が開いた。料理はなかなか。ビールを皮切りにしてハイボールやら焼酎やら日本酒やら思い…

今夜、当時の中一たちが戻ってくる。

1夕飯後の食卓で二男と向かい合わせ。彼は宿題をこなし私は本を読む。ときおり会話する。他愛のない話。二人共通の趣味は懐メロ。気に入った曲のサビの部分では手を休めしばし聞き入る。わたしが彼の年の頃合いに耳に親しんだ曲ばかり。遠い昔と今の時間が…

塾の揚力によって支えられた広場のようなもの

先輩が言う。息子らが高校生になって塾代がかさみはじめた。中学時代の比ではない。英語や数学だけでなくその他の教科まで受講する必要が生じ始め、合計すればその額は軽く学校の月謝を上回る。先輩の息子らは関西屈指の名門私学に通う。兄弟二人ともが塾に…

届け最高美味

急遽入った仕事を完遂するため事務所総出となった。各役所へとそれぞれが一番乗りするような勢いで一日を始動させる。昼過ぎには全員が首尾よく任務を達成し締切まで二日を残し無事役目を果たすことができた。事務所の面目躍如である。ほっと一息つくとき、…

吸って吐いてと仕事する。

月末まで煩忙が続く。阪神甲子園から半時間は歩く道を選んで家へと帰る。星も凍りつくような夜道。ひとときの解放感にひたる。今日も一日よくやった。信条は、ちょっとの勝利で大勝利。気負えば端から負荷が増す。ちょっと進めば大躍進と自らに甘言ささやき…

天高く勝ち馬肥ゆる秋

大学入試制度が大きく変わる。現在の中1からが対象だ。激変とも言うべき制度変更であるようなので今の中2はウカウカしていられない。先輩らのように高校時代を謳歌しすぎて浪人する羽目となれば制度のはざまで翻弄されることになりかねない。今朝発売のア…

自らの手仕事をピカピカに磨き上げていく

1この冬一番、触れ込みどおりの寒波が列島に流れ込み大阪でさえ明け方には気温が零度を下回った。近年ないほどに冷え込む日曜日、南に向いたデスクに腰掛けひとりで過ごす。年が明けすべてがもとの落ち着きを取り戻しはじめた。この時期を境に再び仕事全開…

一瞬一瞬に息を呑む

1ちょうど西陽が車内に差し込む時間帯。私の前に子連れの夫婦が腰掛けた。親はどちらも年若い。父親が抱っこ紐で子を胸に抱いている。乳児は小さな手を伸ばし父親の顔を掴んだり叩いたりしている。父親はその手になされるがまま、まるで何か大切なことを語…

良き情報のみが糧となる

1教育産業ではなく教育行政側の人間からチラリと聞いた。西大和の評価がめちゃくちゃ高いという。教師がいい。指導力が高く生徒へのケアが行き届いている。提供するコンテンツが素晴らしい。生徒の自主性を喚起しようとする各種試みにおいて学校に手抜きな…

いつかきっと。

レジでお釣りをもらう際、店員さんの手に目が行くことは避けられない。顔立ちから私と同じ年頃かそれより下と思えても、手だけがやたらにくたびれ果てた様子であることがままあって、その度に視線のやり場に困るような思いがする。かさつき、ひび割れた手の…

吉報がお酒の味をことのほか引き立てる

1強烈に冷え込む朝だった。始発を待つホームに人はまばらで、多くは階段下に立ち吹きすさぶ冷気をやり過ごしていた。数分立っているのも辛い。iPhoneで気温を見るとたったの1℃であった。しかしいま長男は最高気温が零下10℃といった異国の地にある。そこと…

忘我の境にあるとしか思えず目を覆う

1象徴的なのは夜の迎えであった。その昔、子らが通っていた塾でのことである。迎えに来た親は受付の帳面に記名するのだが、そのための列が二つに分けられていた。灘コースの列があって、もう一方の列には灘以外との表示がされてあった。単に実務上、その方…

東京土産は恩師が取り持つ縁

1品川駅で降りる。構内にあるはずの千疋屋を探すが見当たらない。おみやげは後回しとし改札を出た。駅の東西を結ぶ巨大な通路に風が吹き渡る。寒さの度合いは大阪の比ではない。冷気が凍みる。東側に出てあたりを見回す。ビルが四方に見えるがその空間にプ…

選ぶというよりも選ばれる

1業務を終え夕刻、無人となった事務所にて映画「靴職人と魔法のミシン」を見る。仕事というものを媒介にした父子の物語である。代々と受け継がれる職人魂が楽しい寓話の姿形で表現されて、面白くかつ示唆に富んで奥深い。娯楽映画ではあるが少しばかりは厳…

こんなひどい話はない

朝一番、AMラジオにチューニングを合わせる。仕事の立ち上がりの時間帯、ちょうどいい具合にAMの音声が耳に馴染む。FMだと音に主張があり過ぎて耳に障りテレビだと目にも障って気が散ってしようがない。胎内で聴いた母の鼓動のようなもの。そう例えられるか…

子と話すためにも本を読む

1終点ですよ。お客さん、終点ですよ。車掌は私に向かって何度も声をかけていたのだろう。車内に残っているのは私だけであった。手にしてはずの本が投げ出されたように通路の上でひっくり返っている。本を拾って席を立つ。降りるべき駅はとっくに過ぎている…

職業に貴賎はなくとも陰陽はつきまとう

1最近はビートルズがお気に入りのようである。私にとっては懐かしの名曲、二男にとっては今が旬とでもいうべきナンバーがリビングに流れる。私は晩酌の鍋をつつく。入試の手伝いに駆り出されることになったという二男の話を聞いているとインターホンが鳴っ…

ほっと一息つける日が刻一刻と迫る

1人生で必要なことはすべて阪神電車で学んだ。ひととき乗れば必ず何らかの啓示を受ける。夕刻、阪神電車に乗って事務所に戻る途上のことであった。ある駅で沿線の女子大生が大挙し乗ってきた。座席に腰掛ける私の前に四人の女子大生が並び立つ。身なりはよ…

バチあたりな行為はよした方がいい

昨年の今頃のピリピリとした記憶が依然居座る一月初旬である。ちょうど一年前は伊勢を訪れた。その光景を思い浮かべつつ残り福の恩恵に与ろうと事務所近くの神社を参拝する。下町の参道は昔ながらの露店で埋め尽くされている。客を誘うおっちゃん、おばちゃ…

負けるが勝ちとはまさに男子のための言葉

1今日は成人の日。朝の6時から美容院は店を開け晴れ姿の女子の手入れに忙しい。事務所近くの交差点。振袖姿の女子が信号待ちしその真横に母が立つ。母の顔まで晴れがましい。おそらくは日本中、成人となる子らに母の眼差しがこの日一斉に注がれる。お腹を…

その軌跡をしかと見届けた

1土曜正午、地元神社に立ち寄る。鳥居で一礼し参道を進む。手水前の社務所でお守りを貰う母と子は受験生だろう。この日から宵戎。神事の飾り付けの整った拝殿前で順を待つ。女性が手を合わせ深々と頭を下げている。後ろで待つ我々の気配を感じるはずだがそ…

出だしはおバカなくらいがちょうどいい

1帰宅し一人自室で映画を見る。「All or Nothing 」。イギリス映画だ。アクションもなければサスペンスもない。笑う所はないし泣ける場面もない。労働者階級に属する家族の暮らしがドキュメンタリーのように描かれる。主人公はタクシードライバー。風采は冴…

留学準備は整った

1この朝、一気に冷え込んだ。巨大冷蔵庫の扉でも開けたかのよう。白く凝結した冷気が地を這うように漂ってあたり一帯をたった一晩で冷え冷えに覆った。凍えつつ着替えクルマに乗って事務所に向かう。そしてデスクワークを12時間。新年に入って一週間。カラ…

あったかもしれない人生は枝葉に分かれ

1続々と友人らが日本を発ち、いよいよ長男はこの土曜に長い旅路につく。出発迫る水曜日、やや倦怠感があったため長男は阿倍野の田中内科クリニックを訪れメディカルチェックを受けた。これで万全。田中院長自身、医学研究のため2年に亘りワシントン大学に…

京都より金沢がいい、と子らは言った。

1朝7時、白鷺湯たわらやを後にする。たわらやの心こもった接客は十分に満足ゆくものだった。特に食事の世話をしてくださった方の献身ぶりには頭が下がるような思いであった。暮れから正月にかけまかないさんの仕事は早朝から深夜に及び休みなく相当にハード…

夢ではないかと頬をつねってみる

朝一番の業務を終え大阪駅へと向かう。 待ち合わせより早い到着となった。 朝5時から行動を共にする二男と大阪駅で時間をつぶす。 エスカレーターの先の階段を上がると庭園に出る。 そこで梅田界隈を眺望して過ごす。 サンダーバードが加賀温泉に到着したの…

始発電車が正月の幕を閉じていく

1家族と待ち合わせクルマに乗り込む。向かうは墓参り。この日大阪は三月上旬の暖かさ。正月二日目にして春の陽気。お墓でしばしの時間を過ごす。帰途、家族水入らずで初スパ。露天風呂で横たわって心地よい無思考にひたる。生駒山麓の緑に目が癒される。と…

正月早々明け方の町を疾走し目にしたものは、、、

1朝から夕までさんざお酒を飲んだ元旦であったが、明くる日、朝5時には目が覚めた。二日酔いのだるさは微塵もなくむしろ爽快。ストレスから解放された状態が愛おしく、この平穏にぎゅっと抱き締め続けられたいと夢想するが、世迷言はほどほどにして風呂を…

滑り出し上々

元旦の早朝、地元の神社にお参りする。家内安全、無病息災と記帳する。例年欠かすことのない恒例行事だ。あれもこれもと思う事がない。二男の合格を乞い願った昨年とは大違い。ただただ家族の無事をだけ祈念する。その足で実家へとクルマを走らせる。日が昇…