先日の夏会、対面に座ったワタルは開口一番「班ノート」について切り出した。
最初の「班ノート」では私と同じグループだったという。
私には全く記憶がない。
ワタルが言った。
オーチャンの文章は感動的だった。特に衣替えの話は忘れられない。
私はすっかり忘れている。かけらも記憶がない。
衣替え、、、全く見当もつかない。
「班ノート」について、ワタルの語りは止まらない。
そして思わずじんと来る、私の心の琴線に今も触れっぱなしの事実と出合うことになる。
課題としての「班ノート」が終わった後、宿題でも何でもないのに、最後の最後までワタルの「班ノート」に付き合ってくれた人物があったというのだ。
「なあ、石本ちゃん」とワタルが向こうに座る石本に声をかけると、石本がにこりと笑って、ああそうだったね、と手を上げた。
なんていいやつらなのだ。星光の空気感を伝えるにまさにおあつらえ向き、ドンピシャのエピソードではないか。
ワタルの語りはまだまだ続く。
姜くんは「班ノート」で阪神タイガースの話ばっかり書いていた。
やっとそのタイミングで私は間の手を入れることができた。
「今もそうやで」
姜くんのtumblrのタイトルは「今日の阪神」。
姜くんは、当時からずっと「きょうの阪神」について書き続けているのだよ。