1
木曜朝、傘を差し堺へと向かう。
やや二日酔い気味。
前夜のお酒が残っている。
めっきりお酒に弱くなってしまった。
何とか持ち堪え午前中の面談を無事に終える。
その足で天満橋へ。
今週は雨が降り続いた。
視界に雨粒の絶えない9月序盤、暑さはどこかへすっ込んだきりである。
お昼前には用事が済んだ。
さて何を食べようかと思案しつつ足は「ステーキの主人公」へと向かう。
混み合い始める前に滑りこみ、牛タタキ定食を注文する。
新鮮な青ネギで皿が埋め尽くされている。
肉とネギをポン酢風味のソースにつけご飯とともにかき込む。
隣席の客らを横目に次回はビーフカツを注文しようと心に誓いつつ平らげた。
いい食事をすると、カラダがしゃんとなる。
この直後からカラダに力が入り、快調快適な時間を過ごすことができた。
美味しいものを食べたからであろうか、松坂屋の本屋でこの日は「孤独のグルメ」と「創太郎の出張ぼっちめし」を購入した。
今夜から子供のお風呂文庫に並べられることになる。
2
無難に終業まで仕事をこなし、西九条の大福湯で汗を流して帰宅する。
自宅にクルマを停めた途端、本降りとなった。
雨音を聴きつつ自らの根城でサンドイッチを食べビールを飲む。
心身リラックスし、のびやかくつろげる時間だ。
二男が顔を出し実力テストの出来具合について話し、入れ替わって長男が現れ文化祭について話して行った。
一日にほんの二、三言、子らと言葉を交わすだけでいい。
それが私の生活の実質となっていく。
未明の時間、寒さで目が覚めた。
窓は閉めていたが部屋は冷え込んでいる。
丈の短いタオルケットでは暖が足りない。
夏は終わってしまったのだろうか。
寒くて眠れない。
28℃に設定し暖房を入れる。
3
うつらうつらと考える。
今は無意識的に戦術をアウトボクシングに模様替えしている最中なのだろう。
十数年にも渡って、切羽詰まり続けるようなドツキ合いのインファイトを独り繰り広げてきた。
寝ても覚めても目の前にはありとあらゆる難題が山積み横たわっていた。
そこに立ち向かっていかねばならないのは私に他ならなかった。
神経すり減ろうがどうであろうが全力投球するしかなかった。
その日々を振り返れば、よくぞ耐えしのいだものであると自らを見直したいような気持ちになる。
やれやれ、だ。
3月から体制を変えてまもなくようやくギアチェンジ。
この先はアウトボクシング的な仕事の仕方でやっていけそうだ。
選手寿命は、こちらの方がはるかに長い。
いろいろなことが良い風に巡り合わさって、今に至っている。
何だか分からないけれど真面目に日々過ごしていれば最適解に導かれていくものなのだろう。
そのように思えば、そうだとしか思えない。
意識を内に向ければ心労が身中深く澱のように溜まっているような気がしないでもない。
しばらくは、いろいろなことを見直し疲労を抜く、ということを優先してもいいのだろう。
その先は、その先に浮上するパッションに身を委ねるだけのことである。