先日家内が訪れ、二男もまた遠足で訪れた。
わたしはこの日訪れた。
土曜夕刻、三宮は人でごった返していた。
仲間5人でグループを組み三宮を散策した二男らの足跡をたどるように、三宮から元町方面へと向かった。
遠足の日、二男は瓢たんの餃子を昼食に選んだ。
運良く5席分の空きがあり「子どもばっかりやがな」と驚く店員の反応をよそにカウンターを占拠し本格餃子を堪能したのだという。
その様子を思い浮かべつつ歩く。
飲み屋の客引きが通行人に元気よく声をかけ、無視されてもめげずに声をかけ続けているが、誰もわたしにはアプローチしてこない。
もしかしたら本当にわたしは怖そうな人間に見えるのかもしれない。
心優しい性根がこの風貌から察せられることはないのだろう。
まもなく焼肉牧場やまがきに到着した。
山垣畜産といえば日頃から慣れ親しむ近所の肉屋である。
そこが焼肉屋を運営しているとは知らなかった。
定刻6時、三人揃ってビールで乾杯し宴の火蓋が切られた。
大学の先輩後輩という医師の再会にわたしが混ざる形での酒席であった。
奇遇なことにその後輩にあたる先生とは面識があった。
二男にもラグビーに取り組む時代があって、その先生は当時のコーチだった。
気性激しいコーチ陣のなかただ一人心優しく、そのコーチがいたから二男は厳しい練習の日々を耐え抜けたというようなものであった。
早く始めて早く終わろうとのボスの前置きあったはずの飲み会であったが、結局二軒はしごして11時過ぎまで飲むことになった。
甲陽、洛星、星光という男子校ばかりの男三人。
飲み始めると話は尽きず、誰もが予想していたとおり、夜の酒場に居着いてしまうのであった。
コーチとともに電車に並んで座って帰る。
二男の話になって、そこから星光の話題つながりで、コーチがわたしと同い年であり33期に友だちがいることが分かった。
その友だちという人物とわたしは2,3日前にメールでやりとりしたばかりであった。
ちなみにその人物の息子も星光に入学したばかり。
世間は狭くすべてが繋がっている。
わたしとコーチは何度も頷き合った。