KORANIKATARU

子らに語る時々日記

2013-01-01から1ヶ月間の記事一覧

生涯の友だちと出会う春

男ばかりで食事を終えロイヤルホテルのバーでクリスタルを分け合う。 全力疾走する仕事仲間らと過ごす静かな時間、シンプルな甘味がささくれた心身にじんわり沁みる。 皆ヘトヘトでいつにも増して口数が少ない。 表情は緩めだが一様に黙って過ごす。 60歳の…

黙って夕陽眺める父子三人衆

三連休初日の土曜日。 少しゆっくりしてもいいはずなのに朝4時に目が覚める。 義弟が、お兄さんこれはいいよと、シジミンを送ってくれて、昨晩飲んだ6粒が効いたのかもしれない。 始発電車で事務所に向かう。 決まって始発で登校する上背ある高校生がいる。…

商売人であったためしがない

明け方4時の2号線を進む。 ラジオでは笹を500円値切った、いや値切れなかったなどリスナー達から寄せられた情報が話題になっている。 今日は商売繁盛で笹持ってこい、えべっさんの残り福の日だ。 私にとって十日戎は、過ぎ去った正月の華やぎが忘れ物取り…

序盤から無差別級の日々

担当者から電話がある。 遅れるということだ。 建設会社の置場にクルマを停める。 ほんの微か春の匂いのようなものを感じる陽気である。 エンジンを切り車内で脱力し放心する。 静かである。 自衛隊のヘリが隊列を編成し、右後方から順々に右手前間近に降下…

大人がでかく見えたあの当時

日曜日、明石で仕事があった。 世間は正月休みの最終日、そんな日に阪神高速、第二神明と長々運転する気がしない。 たいへんな混み具合に違いない。 電車で行く。 新快速なら明石まで40分足らずである。 珍しく空席が目立つ。 ボックス席に陣取り車窓から見…

さよなら束の間の年末年始

今年の初笑いは駅のアナウンスであった。 二男と二人、元旦早朝大阪駅のホーム。 どこの路線だろうか快速の停車駅をいつ果てるともなく延々と、それはもう延々と英語で読み上げている。 関西の地名の数々を英語風のイントネーションで聞き続けると、だんだん…

今年が始まった

大晦日、父と二人で飲む。 焼酎を飲むつもりの父であったが、私がワインを買って訪れたのでそれに合わせてくれた。 定石通りテレビは紅白を流し、たまに目をやる。 かつて大晦日は親戚こぞって集まりわいわい過ごすようなものだった。 それが家族だけのもの…