KORANIKATARU

子らに語る時々日記

湯上がりに「がんばれ元気」を読ませようと思い立つ

冷える夜は銭湯に限る。
夜8時過ぎ、事務所からクルマで西九条に向かう。
大福湯のサウナでひととき過ごす。

二男を迎える頃合い、湯を上がり上六へ。
途中、救急車のサイレンが聞こえたので一旦停止し、先を行かせる。

しかしどのような走行ルールなのだろう。
前を行く救急車はサイレンをけたたましく鳴らすものの、法定速度40kmを守って走っている。
赤信号はそのまま突っ切って行くがなにせ40kmなので後続車はすぐに救急車に追いついてしまう。

ゆっくり後ろを走りながら、急患であろう車中の人について考える。
痛い、やら、苦しい、やらで差し迫っているのであれば、もうちょっと速度上げて欲しいと切望していることであろう。
これじゃああんまりじれったい。

救急車の赤いサイレンを目にし続け、ふと、後楽園ホールでの試合後に意識不明となり救急車で運ばれたシャーク堀口のことを思い出す。

幼い堀口元気を残し、シャーク堀口はそのまま帰らぬ人となった。

そのシーンを読んだのはおそらく小学校3年の遠い昔のことなのに、記憶が鮮明に蘇り胸が熱くなってしまう。

マンガ「がんばれ元気」はやはり名作だ。
書棚に欠かせない。

二男のため、受験後にのびのびと触れる「作品群」のひとつに「がんばれ元気」を加えることにした。

上六の定位置でクルマを停め早速アマゾンで全28巻を購入した。
約8000円、私も長男も二男も読むのであるから安い買物と言えるだろう。

人には情緒や感傷が必要であり、そにれよって心潤わされ、心温められる経験が必ずなければならない。
そうであってこそ、人の気持ちが分かる人間になることができるのだと思う。

「がんばれ元気」は子らにとっても長く名作として心に残ることであろう。