雨降る朝五時半、家内の弁当作りで一日が始まった。
二男が起き出し、朝食の用意も整った。
息子を送り出し、前日同様、わたしたちはジムに向かった。
いったん上がって晴れ間も覗いたが、また強く雨が降り出した。
雨の中わざわざ出かける気はしない。
神戸に出てステーキを食べる予定は取りやめることにした。
ジムからの帰途、最寄りにある肉屋「山竹」に寄った。
甲子園番町街にあって長年に亘り富裕な方々に肉を提供してきた老舗である。
店主が厳選した特上の肉が店頭にずらりと並ぶ。
おすすめのステーキを家族三人分もらい、その他弁当のおかず用にと幾つか包んでもらった。
もう外出はしたくなかったのでコーヨーに寄り数日分の食材をまとめて仕入れた。
そしてつくづく感心させられた。
家内の頭の中は息子のことばかり。
長男の好物、二男の好物に対し常にアンテナが立っている。
だから買物すれば、あれもこれもとなってその度わたしは息子らの好みについて詳しくなっていく。
テストを受ければ彼らの正答率は結構高い。
母選びも正解だったと言えるだろう。
帰宅して前日同様、余勢を駆って家の掃除に取りかかった。
まだ三階が手付かずだった。
ルンバ走らせながら拭き掃除をし、不要なものを一階の玄関に運んだ。
お昼に一休み。
家内が盛岡冷麺を作ってくれビールで乾杯。
休日明るいうち、汗を拭き拭きしつつ飲むビールは格別であった。
飲み終え食べ終えもう一仕事に勤しみ後はダラダラと過ごした。
わたしは読書、家内はドラマ。
外は雨。
夕刻、お腹が減ってようやく次の動きに移った。
手分けし夕飯の支度を整え、ふんわりとろけるステーキをこんがり炒めたニンニクとともに味わった。
ちょうど赤ワインが空いたとき、静岡からメロンが届いた。
ステーキとメロン。
これで二男を迎える役者が揃った。
この歳になってつくづく痛感する。
女性が男性の仕事の質を大きく左右する。
その影響は決して侮れない。
そういう意味でキムタクや田中マーくんの伴侶の選択は正しいものだった。
うちの場合は最初から答えが分かっているようなもの。
まず間違いなく息子たちはきちんと正解を選ぶことだろう。