木曜夕刻。
仕事を終えてサウナから出たとき家内から写メが届いた。
二男がうなぎを食べている。
美味しいと言って喜んで、ご飯をお代わりしたという。
うなぎは最強のスタミナ食。
いっぱい食べて勉強がんばれ、との伝言を家内に頼んだ。
時刻は午後7時。
事務所では業務が継続中だった。
そこに割り込んでマンガを読んだりドラマを観るなどできやしない。
空腹に耐えつつわたしは商店街を流浪した。
回転寿司が視界に入ったので、そこで夕飯を食べることにした。
客はまばらで、密からはほど遠い。
そしてそれが店の実力を如実に物語っていた。
わたしは二皿で食べるのをやめ勘定を済ませ、近場の酒屋に居を移し飲み直すことにした。
ほどよくお腹が満ちた頃、帰途についた。
一夜明けて金曜。
朝、鶴橋での業務を終え御幸森に寄ると、たまたまテールの売出しがあった。
二男の顔が思い浮かぶから迷わない。
2本買い求めて家に配送を頼んだ。
二男が喜ぶ。
そう思えばにやけてしまう。
続いて平野で業務を終えて昼。
さて、何を食べようか。
ネットで調べると「麺処ほんだ」の評価が界隈で抜きん出ていた。
それで列に並んで醤油ラーメンを食べたのであったが、ここ最近「中華そば ふじい」のラーメンを食べたばかり。
だからだろう。
さほど美味しいとは思えず、世界は広く上には上がいるのだと思い知ることになった。
ラーメン世界の奥の深さに思いを馳せつつ事務所に戻るとツバメ君がカレーを食べていた。
この日、仕事の手伝いに来ていた家内からの差し入れだった。
西宮の名店のカレーだそうで、二男の昼食をそこで買ったついでにツバメ君の分も買って来たとのことだった。
用事を終えて、家内が引き上げる。
夕飯は肉にするという。
それが二男のリクエストだった。
ちょうど今日と明日、中央音野で宮崎牛A4ランクのセールが行われている。
息子が喜ぶ、そう思うから迷わない。
いい肉をと家内にお金を託して、絵が浮かぶ。
親潮と黒潮がぶつかる潮目。
大漁旗はためくその好漁場が息子らの居場所。
親潮と黒潮がそこをめがけて流れてくるから、どうしたって愛の血潮からは逃れられない。
そのようにして流れは途絶えず勢いを増し、数々のご馳走が彼らのもとに今日も明日も流れ着くということになる。