KORANIKATARU

子らに語る時々日記

ひさびさ上京一日目

いつもの売店で弁当を買って新幹線に乗り込んだ。

家内は定番を選び、わたしは目新しいものを選んだ。


こういう場合、味に安定感があってたいてい定番が勝利する。


車内でわたしは業務に勤しみ、まもなく東京駅に到着した。


大阪で使った傘は東京では不要となった。

しかし捨てるに捨てられない。

荷物をロッカーに入れ、息子たちに届ける食料を提げ、傘も持ち歩かざるを得なかった。


駅で崎陽軒のしゅうまい弁当など食料を買い足し、ぶらり大手町方面へと歩いた。


遠くから息子の会社の様子など眺めるつもりで、もし偶然にもということがあれば手渡そうといったまるでスターを追いかけるファンのように差し入れを携えるこの親バカぶりは昔から変わらない。


出入りする社員がみな威風堂々というのだろうか。

体躯よくなんとも見栄えよく、田舎から上京してきたわたしたち初老の夫婦は目をパチクリさせるばかりだった。


息子の面倒をよくみてくれている会社の先輩がいて、向こうはこっちを知らないが、こっちは写真で向こうを知っているので、その実在に夫婦で沸いた。


それで十分だった。


ホテルにて昼を予約してあったがキャンセルし、息子が属すこの日常に溶け込む地下街で昼を食べ、無料の巡回バスに乗って東京駅に戻った。


大丸でステーキ弁当やステーキサンドやオムライスやフルーツ類を買い足し、相当な分量となったから、タクシーを使ってまずは本郷を訪れた。


運転手に待ってもらい、持参したうなぎ2尾のほか駅で買った弁当類など差し入れを夫婦で手分けし冷蔵庫のなかに献上しタクシーへと取って返した。


水道橋駅でタクシーを降り、そこからは電車で今度は高円寺に向かった。


下宿先に着いて中へと入ろうとしたときのこと。

なんという偶然。

ちょうど息子が帰ってきた。

 

やあ久しぶりと自然な感じで食料を手渡し、驚く彼をいざなってじゃあ飲みに行こうと街へ出た。


焼肉がいいというが、ここらでこの時間に開いている店は中野にしかなくタクシーを拾った。


息子にたらふく肉を食べさせて、続いて二次会はレンガ坂通りを家族三人で歩いて店を探した。


楽しく飲んでお開き。

中野駅で息子とわかれ、わたしたちは東京駅へと向かいそこで荷物をロッカーから取り出してタクシーでホテルへと向かった。

 

結局傘は家から駅までの朝の5分を除きまったく出番がなかった。


部屋にて三次会となって夜も更けた。

結局夫婦揃って飲み過ぎて、一日の終わりについては記憶がない。

2023年4月7日 のぞみ80号 8号車7番C,D席

2023年4月7日 大手町界隈 昼食はベトナミーズトーキョー

2023年4月7日夕飯 中野駅北口 ホルモン人生タロちゃん

2023年4月7日 二次会 中野駅南口 レンガ坂通り ボケリア

2023年4月7日 ザ・プリンス パークタワー東京 2802号室