中身濃厚な3日間だった。
すべての食事でほっぺが落ち、連日受けたマッサージで全身がとろけた。
誰もが優しく親切で、大阪よりも幾分か涼しく、海と山、そしてダイナミックに開発が進む都市部が渾然一体となって見どころも盛りだくさんだった。
満喫し尽くすにはとても3日では足りない。
それが夫婦共通の旅の感想となった。
だから今度は息子たちも連れて再訪を果たしたい。
どこで食べるか、どこに泊まるか。
考えただけで心が弾む。
次回の抱負を家内と飽きずに語り合い、迎えのJTBの車中、ガイドさんにあれこれ質問しつつ空港まで運ばれた。
ソウルであれば出国の手続きに時間を要するがプサンではいたってスムーズに事が進む。
無事に免税品も受け取り滞りなく機上の人となって、気づいたときには明石海峡大橋を走る車列を眼下に捉えることができた。
ああ、ふるさと。
ホームへと帰ってきたとの実感が込み上がった。
旅もいいが、やはり家が一番。
それを再認識するためにも旅がときおり欠かせない。
関空に着陸し、わたしたちが先頭で飛行機を降り、先頭のまま出国ゲートを抜け、出口そばに停めてあったクルマに乗り込んだ。
そこから湾岸線を走って一時間で家に着いたからすべてが快適。
いまや旅はわたしたち初老の夫婦にとって気軽に楽しめるアトラクションのようなものと言えるかもしれない。
しばらく日常にひたり、そしてまた気軽に旅することになるだろう。