昨年の9月は家族4人でハレクラニを訪れた。
息子二人は羽田空港を発ち、わたしたち夫婦もほぼ同時刻に伊丹から飛び立った。
那覇空港で合流しポーたまを買い、予約してあったタクシーに乗り込んで家族4人の賑やかな旅が幕を開けた。
あれから一年。
今年はスケジュールが合わず、当初予定していた計画を変更せざるを得なかった。
それぞれ人生を頑張っている二人である。
親として彼らの意思を尊重するのが当然といった話だろう。
午前11時前に那覇空港に到着し、ANA761便からカローラツーリングに乗り換えた。
こうして今年は特に目的のない夫婦の旅がはじまった。
台風に水を差された昨年とは打って変わって天気予報によれば今年は三日間とも晴天に恵まれる。
ハレクラニの人々の優しさに芯からやすらいで、夫婦で別格の海を眺めて夏の終わりを静かに過ごす。
折々こうした休止符があってこそ「生きててよかった」との思いで、つまり幸福感に胸を満たされてこれまでの来し方を振り返ることができる。
一緒に生きてきた女房にそう思ってもらえればこんなに嬉しいことはなく、そういう意味で今回の二泊三日は男冥利に尽きる女房孝行の時間とも捉え直すことができるだろう。