朝7時に駅のロータリーでタクシーをつかまえ家に引き返した。
家の玄関先で植木に水をやる家内をピックアップして、30分もせぬうち伊丹空港に到着した。
様々な行き先を告げる出発ゲートを左右に見て進み、今更ながらに気がついた。
ここから日本各地へはひとっ飛びなのだった。
家の近所にどこでもドアがあるようなものと言えた。
今年は去年よりもっとあちこち旅しよう。
わたしも家内も思うことは同じだった。
まもなく機中の人となり朝9時には福岡空港に降り立った。
空港真下の地下鉄を使って天神までは数駅で地上に上がると博多の街は大阪よりはるかに肌寒かった。
一年前も同様だったから戻ってきたとの実感が伴った。
昼食の予約は午前11時でその席に備えわたしたちは朝食を抜いていた。
名店が多数出揃う博多にて、夫婦であれこれ美味を楽しむ旅の火蓋が切って落とされようとしていた。