木曜の夜、義父母を招いて纐纈を訪れた。
北新地に寄るときはいつもレオニダスでチョコを選ぶ。
この夜は家内のためではなく義父母のためにチョコを買った。
待ち合わせ場所はスエヒロ本店の前。
夕刻を過ぎ雨脚が強まってきた。
わたしと義父がひとつの傘を差して前を歩き、義母と家内が後ろに続いた。
6時定刻。
纐纈個室のテーブルを四人で囲んだ。
ビールで乾杯し、続いて白ワインに移った。
この夜も日本きっての食材が目白押しであった。
くえ、のどぐろ、あわび、伊勢えび、すっぽん、松茸、生からすみ。
記憶にあるだけでもどれもが筆頭格という凄まじいラインナップが顔を揃えていた。
だから、結局白ワインは2本空き、冷酒も2合空くことになった。
お酒に強くない義父母であったが、これほど料理が素晴らしくワインも美味しければ、お酒が進むのも当然という話だった。
最上級の料理を堪能しつつ、家内が近況報告としてiPadを使って子らの動画を見せる。
体育祭での長男のダンス、二男の東京観光などコンテンツはいくらでもあった。
解説を加える家内はいつにも増して饒舌だった。
楽しく美味しく料理を味わっての2時間半。
締めでわたしと義父はおかずを4品選び、義母は蕎麦を頼んで家内はカレー。
分け合って食べて驚いた。
蕎麦が美味しいのは知っていたが、カレーははじめて口にした。
超一流の料理人が作ったカレーの見事なことといったらなかった。
義父母はとても満足そうだった。
喜んでもらえて何より。
極上の料理を心ゆくまで味わえて、細部まで行き届いたおもてなしに心いやされた。
義父母にとってもそうであろうし、わたしたち夫婦にとってもとても思い出深い一夜となった。
纐纈さんに大感謝である。
次回は来月。
いつものメンバーに混ざってカウンターに陣取ることになる。