午後5時を過ぎて辺りが一気に暗くなった。
そう言えば、まもなく冬至。
一年のうち夜が最も長い日が近づいているのだった。
光がないと距離が長く感じられる。
寒さも相まって、走り終えてぐったり疲れた。
家に戻ると、家内も帰宅していた。
ヨガのレッスンがかなりハードだったようでヘトヘトという様子だった。
だから、夜はどこかで食べようという話になった。
疲れていれば韓国料理の一択となる。
商店街のパギョンに向かった。
カウンターに並んで座って、サラダを手始めに各種おすすめを頼んでいった。
ビールに続いてはチャミソルを飲み、まるで韓流ドラマみたいだと話しつつ、この日も夫婦でたっぷり語った。
一昨年の年末は長男が帰省した。
今年は長男と二男が帰省する。
これは盛り上がる。
そんな話から、「子の幸せ」が語りのテーマとなった。
わたしたちが楽しく生きている。
基調として真面目に過ごし難局では戦い、そして、それらを含め幸福な時間を享受している。
そんな親の背をみて、幸不幸をかぎ分ける嗅覚は子らにも備わったに違いない。
彼らには親以上に幸せになってもらいたい。
そう願って、だから、巣立ったも同然で大きなお世話ではあるとは承知しつつも、依然としてこの背で伝えることは山ほどもあると夫婦で抱負を述べ合った。
帰ってくれば子どものとき同様、あちこち連れ回すことになるだろう。
テールスープで食事を〆て、家に戻った。
この日、ドラマ「二月の勝者」が最終回だった。
夫婦で見て、合格発表のシーンでジーンときて昔を懐かしんだ。
合格は喜びだった。
労苦報われた祝福のときであり、そこを皮切りにして実り豊かな時間と出会いがもたらされた。
子らには幸せになってもらいたい。
夫婦で初心に返って同じ願いを噛み締めた。