KORANIKATARU

子らに語る時々日記

昔の自分がそこにいた

事務所に入る前に実家に寄った。

父は元気そうで、うちの息子たち二人の近況を伝えると喜んだ。

 

先日、長男が音頭を取って二男が店を予約し、男3人、女2人のいとこ5人で集まった。

場所が皆のそのときの都合にあわせ赤羽だったというのが面白い。

 

孫たちがみな元気で仲良く交流している。

年老いた身からすればそれ以上に嬉しい話はないだろう。

 

父の様子を窺うためしばしば実家に寄る。

が、話していて気がついた。

わたしたち家族について何も変わったことはないか、大丈夫か。

案じているのは父の方だった。

いつまでたっても親は親なのだった。

 

おかげ様で幸せに暮らしている。

そう父に伝え、そうかと笑う父の笑顔をみて実家を後にした。

 

そこから事務所を経て仕事先をまわって、また事務所に戻った。

今月の忙しさの山を無事に乗り越えた。

通りかかったわらび屋本舗でわらび餅クリームを大人買いしてそれを女子チームの差し入れにした。

 

夕刻になって帰途につき、やはり日頃頑張り過ぎなのだろう、家内が家で休んでいたから梅田の阪急で家内のリクエストに応じてみやげを買い、わたしは尼崎で途中下車して適当な店で夕飯を済ませた。

 

わたしの視線の真ん前に若いカップルが座っていた。

二人揃ってとろ鯖定食990円を頼み、ご飯と味噌汁がおかわり自由だったから二人は交互に何度も店員に声をかけた。

 

男子は大盛りライスを3回頼み、女子は同じく1回、加えて味噌汁を2回お代わりしていた。

それだけ食べれば、明日の昼まで空腹にはならないだろう。

 

そんなカップルを正面にみながら、わたしは好き勝手食べて飲んで思った。

 

大盛り3回は無理にせよ、若い頃のわたしも似たようなものだったかもしれない。

当時の自分を眼前によみがえらせて、引き比べた。

 

当時のわたしは今よりカラダの線が細かった。

それで着るものも粗末だったから、貧相を絵に描いたようなものだった。

 

いまは昔より身なりがよくなった。

ちょっとしたメガネをかけているし、服も靴もそれなり上等の部類に入る。

カラダもしっかりと鍛え上げられ、なにより若造時分より自信に満ち溢れている。

 

昔の自分を眺めて思った。

今の方が絶対いい。

そしてこの先、ますますもっとよくなっていく。

 

たまたま入った店であったが、偶然そこに昔の自分を見つけ実に印象深い夕飯となった。

2023年6月23日朝 たぬきそばと届いたばかりの唐津バーグ

2023年6月23日昼 苦楽園口 丸万

2023年6月23日夜 JR尼崎 すみび和くら

2023年6月23日 女房へのみやげ スイカとなだ万の素麺