日曜の出だしからただひたすらのんびりと過ごした。
爽やかな朝の空気を窓の向こうに感じつつ、夫婦揃ってタワー館20階にあるプールで泳ぎ、たっぷり泳いだあとはサウナでくつろいだ。
この帝国ホテルのサウナがとても快適で前回のときと同様、ついつい長居してしまうのだった。
わたしは水風呂と交互に10分ずつ4回入ったが家内は5回も入ったとのことだった。
バスローブを着て休憩スペースのリクライニングで音楽など聴きながらぼんやりとして、何の憂いもなくぼんやりとできる幸福にひたった。
午前10時過ぎになって部屋で合流し、身支度してから家内に率いられて三軒茶屋へと向かった。
千代田線の表参道駅で半蔵門線に乗り換え、やたらと身なりのいいママとちびっ子が闊歩する三軒茶屋駅周辺を抜けてまもなく。
目的とするタコスの店に到着した。
日本ワインが美味しいと評判の店であったから昼からビールを飲んで二杯目からはワインに移った。
噂に違わずワインが奥深い味を醸して味覚を活性化し、わたしたちは際限なく各種タコスにパクついた。
駅への帰途、酔い覚ましにコーヒーを飲んだ。
店内、とてもキレイな女子らが静かに読書などする様子を目にして、何かそこにあるハイソな暮らしの様式みたいなものに遠い憧れようなものを感じた。
田園調布線で表参道まで戻り千代田線の代々木公園駅で降り富ヶ谷に出た。
小洒落たカフェが点在する通りは様々な年代の人で溢れていた。
料理の先生が使うのと同じ食器を探し求めて店をはしごし、暑かったからやがて疲れ果てた。
そうなるとサウナ。
タクシーを拾ってホテルに戻り、朝と同様、たっぷり汗を流した。
心身整えてから再び外へ出た。
丸の内線を使って夕刻の東京を銀座から新宿まで移動した。
西武新宿ペペのリラクを予約していて午後6時、夫婦横並びでフットケアを受けた。
数ある快楽のなか足をほぐしてもらうのにまさるものはない。
そう感じ、施術してくれる若い女子にいろいろ話しかけたくもなるが女房が隣にいるので慎んだ。
歌舞伎町の発する過剰な喧騒を感じつつ、ただ寡黙に過ごした。
そして午後7時過ぎ、家内が予約してくれていた叙々苑游玄亭へと移動した。
すぐに二男も現れて抜群に美味しい肉をつついて親子水入らずの時間を過ごした。
バーでの二次会を終えて解散。
時刻は午後10時。
JRの駅へと向かう二男に食料をどっさり手渡し手を振って、わたしたちはタクシーに乗り込んだ。
あとは帰って眠るだけ。
こんな日ばかりで人生が埋め尽くされればどんなに素晴らしいだろう。
そう思うから翌日もただひたすらのんびりぶらぶら過ごすことになる。