この三連休は北に針路をとった。
タクシーで伊丹空港、そして約一時間半の空路を経て札幌の地に到着した。
短時間かつスムーズな移動だったから遠くまで来たとの実感は湧かなかったが、降り立った地は別世界だった。
さらさらとした雪が舞って、あたり一面、白銀の光に溢れていた。
気温は氷点下5℃。
寒いというより清涼感を覚えた。
この地に漂う空気まで含め、札幌は美しい街なのだった。
この1月にできたばかりのホテルにチェックインし、時刻はまもなく正午。
快速エアポートの車中で予約した寿司屋に早速向かった。
手頃な四千円ほどのコースであったが、めちゃうまい。
感動し、午後1時に予約してあった寿司屋にも赴いた。
ここも四千円でめちゃうまい。
いったいこれまでの寿司は何だったのだろう。
寿司屋をはしごして出だし完璧。
雪の降る街を夫婦で歩き、家内はまるで子どものようにはしゃいだ。
それをみて札幌を行き先に選んでほんとうによかったと思った。
ホテルに戻った途端、雪量が一気に増した。
無数の雪片が激しく舞う札幌の街を眺めながらサウナに入って湯につかった。
それでお腹もこなれて夕刻6時、ホテルを出た。
降雪の度が和らいだ市街を転ばぬよう慎重に歩き、目指すは羊八で、これは寿司屋のお客さんに勧められて予約したジンギスカンの名店だった。
この選択も大正解だった。
ナチュールのオレンジワインの美味に唸りながら道産のジンギスカンをたっぷり味わった。
そして数珠つなぎ。
そこで勧められたラーメン屋へと向かって初日の食事をいずれも遜色ない華麗なラインナップで締め括った。
今年の年末は息子たちを連れ札幌で過ごす。
夫婦でそう決め、雪が乱舞する夜空を見上げつつホテルに戻った。
部屋でくつろぎ、白く輝く札幌の夜景を向こうに見ながらドラマ「不適切にもほどがある」を第一話から観て夫婦で大笑いした。