KORANIKATARU

子らに語る時々日記

近所へと行って帰ってきたようなもの

寝心地は最上だった。

だから、いつもよりぐっすり寝入って気づいたとき、時刻は朝8時を過ぎていた。


コーヒーを2人分作り、それをゆっくり味わってから最上階のプールへと向かった。


ひと組の父娘が泳いでいるだけでプールはがらんとしていた。

娘の方は中学生くらいだろうか。

どこから来たの。

家内が話しかけた。

沖縄から福岡に来て、今日山口に帰る、とのことだった。


目線の先に博多湾を眺めつつ、夫婦で行ったり来たりしてのんびり泳いだ。

泳ぎ心地は申し分なかった。


40分ほど泳いだところでヒートエリアへと移動し、無人のサウナとミストでくつろいだ。


部屋で合流し午前11時過ぎに昼食の店へと向かった。

歩いて5分ほどの場所にあり開店までまだ半時ほどあったが、順を待つ客ですでに長い列ができていた。


幸い一巡目で席に案内してもらえ、わたしたちは定食だけでなく名物の一品も幾種類か頼んだ。

 

豊後水道の新鮮美味な刺身をたっぷり堪能してから部屋に戻って夫婦で昼風呂など楽しみ、午後2時になってホテルをチェックアウトした。

さっき通りかかった所に「Naja Fiore」というセレクトショップがあって、家内にそこへと連れられた。


特にほかにすることもないので家内の服選びに付き合って、なかなかセンスのいい品揃えの店であったから、いくつか買って家まで発送してもらうことにした。


そこから夜に備え、腹をすかせようと博多の街を歩きに歩いた。


福岡は美人が多く、男子がこぞって上京するから地元では女子が余っている。

そう伝え聞いていたとおり、家内は歩きつつ何度も何度も驚いた。


かわいい女子が確かに目立ち、やはり男子が少ないからだろう、行き過ぎるカップルの大半がどうしても不釣り合いな風に映った。


嫁を探すなら博多で。

家内はここを候補地と決めたようであった。

そして家内が本気を出せば嫁の一人や二人、選んで連れて帰るのは難しいことではないだろう。


博多であるから夕飯はもつ鍋を予約してあった。

さほどお腹は空いていなかったが、もつをお代わりし、最後はちゃんぽんで締めた。

食べ終えて、今度は味噌ではなくあっさりとした醤油味にしようと二人で結論づけた。


その足でホテルにて荷物を受け取り、地下鉄を使って空港まではすぐだった。

そして空路を経て気づけば伊丹で、そこからタクシーで家まで僅か30分足らず。


つまり、近所へと行って帰ってきたようなものであったから、気が向けばまた博多へと足を運ぶことになるだろう。

2024年2月4日朝 ホテル最上階のプールとサウナ

2024年2月4日昼 稚加榮(ちかえ)

2024年2月4日 おみやげ 博多 鈴懸

2024年2月4日夜 博多もつ鍋 やま中

2024年2月5日夜 博多で買った女房の服が宅急便で到着