KORANIKATARU

子らに語る時々日記

普段ゲームに興じる余力はない

朝3時には起き出して業務を片付け、女房と共に5時半に家を出た。

 

大阪駅で特急はるかに乗り換え関空まで向かい、9時にはアシアナ航空の飛行機が飛び立って仁川からはリムジンバスを利用し昼過ぎにロッテホテルに到着した。

 

ノンストレスで気づけば明洞といった快適さの往路となった。

 

女房の妹分がホテルまで出迎えに来てくれて、メリディアンホテルの真ん前にあるサムギョプサルの店へと案内してくれた。

 

やはりなんであれ本場で食べるのが一番いい。

肉がめちゃくちゃ美味しくて、わたしたちは各種豚肉を次から次へと注文することになった。

 

そこから女子二人の散策に帯同し、カフェなどでお茶する時間にわたしは業務に勤しんだ。

 

今回からは携帯Wi-Fiではなく、eSIM が拓く通信環境を享受することにしたのであったが、これまたどこでも高速で繋がってノンストレスであった。

 

だから快調に仕事を進めつつ一体いままでの人生は何だったのかと、心地よくも甘酸っぱい悔恨に時折はひたったのだった。

 

そのように移動しつつ各所にて仕事して、夕飯の時間になっても対応に追われた。

 

ソウルの街の一隅で仕事する自分をいつしか遠くから眺めるような気分になって、思った。

 

味方の適時打を喜び、味方の思わぬエラーに崩れ落ちるなどして業務を進める自分は、ソウルにおいては仮想空間とも言える現実に対峙しているようなものであり、つまりこれは、ゲームに熱中しているのと変わらない。

 

日頃、電車などでゲームに興じる人をみて、わたしは首を傾げていたが、いまのわたしはそれと同種の状況に置かれているも同然だった。

 

それで深く納得がいった。

わたしには仕事があって、おまけに難度がめちゃくちゃ高い。

日頃ゲームに関心が向かないのは無理もない話なのだった。

2024年4月19日 ソウル ロッテホテル デラックス・ツイン