日曜の夜に帰国し、リムジンバスに揺られぼんやり窓の向こうを眺めた。
過ぎていく景色に目が馴染んで心が安らいでいった。
梅田界隈に入ったときには心底思った。
なんて日本はきれいなのだろう。
猥雑な部類に属する大阪であってさえ、楚々とした風情にあふれている。
そう感じた。
その二日後の水曜夜、タコちゃんに誘ってもらった。
先日は寿司で今回は焼肉。
午後7時、天王寺の焼肉萬野を訪れた。
数ある萬野のうち天王寺は別格なのだろう、
赤身から白身まですべておいしく、終始とろけた。
ソウルでももちろん焼肉を食べた。
話題を集める人気店で韓牛を食べその美味に感嘆し、彼の国のお金持ちはこんなうまい肉をしょっちゅう食べているのかと羨望を覚えた。
が、しかしそれでもやはり日本がはるかにまさる。
タコちゃんの隣で最高級の和牛を食べてそんな確信に至った。
提供される料理の多様さ奥深さ、そして質の高さ、どんな切り口でみても、これはもう比較にならないのではないだろうか。
たまに隣国にてグルメを楽しむのもいいが、結局、軍配は日本に上がると知ることになる。
旅を通じそのような気づきを得て、日本で暮らす幸せ感が倍加されていく。