KORANIKATARU

子らに語る時々日記

この日夕刻、やすもと内科クリニック忘年会が行われた

昼以降、別々の予定があったので買物は午前中に済ませた。

大阪市内にて子らの着るものを選び子らが食べるものを仕入れた。

 

似合うに違いない。

そう思うとあれもこれもと手が伸びる。

そんなわたしに家内がブレーキをかける。

 

服屋に来ればいつだってそこに服がある。

必要な分を必要なだけ買い求め、また必要になればそのときになって買えばいい。

 

家内の言うとおり。

わたしは手にとった服を何度も棚に戻した。

 

しかし、食べ物については家内のスタンスが一転した。

子らが喜んで食べるかもしれないとなれば迷うことはなかった。

必要になったときにその都度買うといった悠長さでは子らの食欲に追いつくはずがなかった。

 

買物を終え家内と一緒に昼食をとる。

そもそもがストイックであり、口にするものに細心の注意を払う家内である。

わたしが思い描いたラーメンやカレーなどは即座に却下され、折衷案として結局蕎麦と決まって守破離へとクルマを走らせた。

 

昼食を終えて解散。

家内はヨガに向かい、わたしはジムに向かった。

 

家内がヨガをはじめていったい何年になるだろう。

時間があれば通っているのでレベルは最上級であり、通えば通うほど調子が良くなるようなので、すべての好循環の根本にはヨガがあるといっていいのかもしれなかった。

ヨガに連れられたことがあったが、あんな複雑な動きはわたしには無理な話であった。

 

青空をぼんやりみながらただただ走る。

身の程に合う動きで一時間ほど汗を流してカラダを仕上げ風呂にも入って準備万端。

 

この日のメインイベントは、やすもと内科クリニックの忘年会であった。

夕刻を前にわたしは清荒神の末廣寿司へと向かった。

 

昨年と同じ場所。

品数尽きぬほど大判振舞いしてくれる度量と、何時間過ごしても居心地いい末廣寿司の寛容と包容力は、どこか安本院長の人柄に通じるものがある。

だから、年に一度の忘年会となれば末廣寿司で集まるのが当然と言えた。

 

昨年わたしは飲みすぎた。

その轍を踏まぬようゆっくり飲むよう心がけ、年に一度の団欒のときを楽しんだ。

 

受付スタッフによれば、安本院長のファンクラブが存在するという。

ファンクラブというのがいかにも宝塚的であるが、御年七十くらいの御婦人方で構成されているそうで、ウェブサイトなどはなく有志らのみのクローズドなクラブであるようだ。

 

開院して1年半ほど。

来院者の数がどんどん増えている。

年齢層問わず、エリアも近隣とは限らない。

 

親身で誠実、そんな安本院長という医師を選んで来院する方が多いと受付スタッフは言うが、それのみならず、受付スタッフと看護師の皆が皆、心優しく麗しく可愛く思いやりに溢れて美しいから相乗効果で人が人を呼ぶというサイクルが生まれているのだとわたしは思う。

 

院長によれば、専門である糖尿病など生活習慣病だけでなく、来院者の求めに応じてこのところは水虫やEDの治療も行っているということなので、要は気軽になんでも相談にのってくれる間口広いやすもと内科ということであり、それもあってやはり来院者が増えるのは当然の話だと思えた。

 

夕方5時に始まって、夜10時になってお開きとなった。

 

薄明かりに照らされる清荒神参道を皆で歩いて駅に向かう。

急に冷え込んだ夜だったからこそ、一体感が更に強まったように感じられた。

 

わたしはクリニック建築コンサルの飯田さん、御年75歳と並んで座って阪急電車で帰途についた。

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2018年12月8日夕刻 清荒神 末廣寿司