ジムは頑張る場所ではなく能動的にリラックスするところ。
そう認知を変えて、ジム通いが気楽になった。
金曜の夕刻、ジムでたっぷり癒やされて外へ出るとあたりはすっかり暗くなっていた。
雨が降ったのか路面が濡れて、外気のひんやり感が増して感じられた。
どこか草むらから虫の音も聞こえた。
季節はもう秋なのだった。
母の自転車に乗って帰途に就き、季節の変わり目だからかタイヤの弾力が失われていたのでガーデンズに寄って空気を入れた。
そんな時間も含めていろいろうまく噛み合っているのだろう、ちょうど自宅前、向こうから歩いてくるのは家内で、旅人算の出会いのようにぴったり家の前で合流することになった。
家内が手にどっさりと荷物を提げていたからそれを引き受け、門を開けて中へと入った。
夕飯は豚しゃぶだった。
わたしはノンアルで、家内はビールを軽く飲んできたからペリエでいいとのことだった。
そして家内の二万語に耳を傾けた。
この日もヨガからジムからエステまで盛りだくさん。
日々鍛えて手入れを欠かさない。
だからいつまでたっても肌に張りがあってぴかぴか、手足もかさつくことなくきれいに維持され身体の均整も整っている。
昨日はもりやまクリニックに寄って森山院長のトークでなごみ、その足で、きじ歯科に向かいばっちり歯をケアしてもらった。
このようにほうぼうに33期の主治医がいて、その助けも存分に受け元気ハツラツ、若さを保っているのだった。
まもなく長男から家内にあてて電話が入った。
家内が送った食料のお礼に併せ、このほど受けた業務に関する試験で全科目合格を果たしたとの報告も寄せられた。
「じゃあお祝いしよう、週末だけでも帰っておいで」
「まあそのうち」といったやりとりを聞きながら、わたしは鍋をつつくが、肉も野菜もたっぷり入って、素材中心の素朴な味付けがとてもおいしく感じられた。
来週は料理教室が目白押しで、その他、ヨガの先生を招いて西大和ママらと集まってヨガのレッスンを受けるのだという。
そして食後は毎晩欠かさず、オンラインでの英会話を受講する。
洗い物を手伝いながら思う。
見事なまでに充実し幸せな日々を女房が過ごしている。
だから附随して、わたしも幸福でいられるのだろう。