晴れ渡る空のもと、微風が穏やかにそよぎ、日差しがやわらかに降り注いでいた。
すべて色鮮やかな景色のなか武庫川を走り、爽快。
あまりの心地よさに五感すべてがわなないて、生きることは快、そんな悦びにひたった。
家に戻ると家内も起き出していた。
では、と支度を整えクルマで家を出た。
西宮駅のロータリーにてコーヒーを買いドライブの準備は整った。
目指すは淡路島。
かつて御食国と歌に詠まれた土地と言えば伊勢志摩と淡路島。
先日は前者を訪れたからこの日は後者へと向かったのだった。
日焼けを避けて家内が後部座席に座った。
梅田の北欧展で家内が買い置きしていたパンを分けて食べつつ、どうした訳かこの道中、家内の自分史をたっぷり聞かされることになった。
家内のリーダーシップの片鱗が発露したのは幼稚園の頃だった。
先頭でバトンを振って行進し、以降、その行進がいまも継続しているようなものと言えた。
洲本で高速を降り、新規のお客さんが開院されるあたりを下見して、淡路バーガーの店に並んで昼を食べた。
快晴が引き続く土曜の昼に美味しいバーガーほどおあつらえ向きな食べ物はない、そう思えた。
そうして宿へと向かった。
部屋に露天風呂のある部屋を家内が予約してくれていた。
この二週間 忙しかった。
骨休めにうってつけ。
そんな部屋がわたしたちを待っていた。