KORANIKATARU

子らに語る時々日記

繁忙のなか


土日祝日休んで盆も正月も休んでおまけに有給休暇まで取得して気がつけば年間120日、目を瞑っていても休みが易々と転がり込む休日率3割越えの優雅な暮らしから乖離して幾年月、体型とは裏腹、休日など入る余地のないタイトな日常が慢性化し、年末にかけては油断も隙もないほどに時間との格闘を余儀なくされる。

書類屋の業務を総務のおっちゃんやおばちゃんがするような、のどかで呑気な仕事だと勘違いすると、おそらく納期の厳格さや責任の重大さに生身晒されるストレスで消耗し自滅するだけだろう。

バックヤードで後方支援するような心持ちの者だと何の役にも立たない。
戦闘機乗りにでもなったくらいの気迫と闘争心がなければ全方位から業務襲いかかる日々を渡りきることはできない。

そして、ようやくやっとのこと右腕と目することのできる人物と合流できそうだ。
年齢は私の半分程度、数々の修羅場で太く鍛えられて来た勤労ロバの精神をその若さで骨の髄まで仕込まれれば、それなりの疾走感を満喫できる程度には有意義な職業生活を送れることは間違いない。

そう、有意義なのである。
120日も所在ない日々などむしろ恐ろしい。
そのように感じる種族が嬉々として跋扈する世界なのである。


年末にかけてのラストスパートを前にし心身換気を兼ね熊野古道でのトレッキングに臨む。
紀州を巡る車中ではサザンを流そうと、およそ100曲をHDDに搭載した。
我が車はもはやサザン辞典といった様相である。

久々に家族水入らず、実り多い時間を過ごせると期待していたが長男からキャンセルの申し出があった。

野球の試合が土曜で日曜はラグビーの練習、それにもう試験二週間前だ。
暇人には付き合ってられない、という。

子らの成長に目を細めるのはいいけれど、このようにだんだん予定が噛み合なくなっていくのだ。
仕方がない。

予約した料理は俺たちに任せておくがいい。


幸福な毎日である。
この日記にうつつ抜かす時間は絶えていくばかりであるが、そのような一言だけでも十分に要点は伝わる事だろう。

この先、不安を覚えるとしたら来春の花粉症くらいだろうか。
花粉症には悩まされ続けてきた。

しかし、これには対処策がある。
わしお耳鼻咽喉科で1月にレーザー処置してもらえば、症状がずいぶんと軽減されると知った。
鼻孔塞がったような寝苦しい夜からは解放される。
そう思うと気が癒える。

これで解決となれば、後は何も問題がない。
一生懸命取り組む日々を授かって感謝の念にて過ごすだけのことである。