KORANIKATARU

子らに語る時々日記

2024-08-01から1ヶ月間の記事一覧

最後の審判は何度でもやってくる

振り返れば年中行事のようなものである。 だから何も大騒ぎするようなことではなく、過ぎるのを待てばいいだけの話なのだった。 そういう意味で天気と同じ。 雨嵐に働きかけて異なる結果が得られるはずはなく、であれば悪あがきするより受け身に徹するのが賢…

意外なところで旅のクライマックスがやってきた

昼過ぎにエディンバラを発ち、午後3時にはヒースロー空港の到着ゲートを抜けた。 何組かがタクシーを待っていたがすぐに順番がやってきた。 ちょっと行儀の悪そうな運転手だったので一瞬躊躇した。 が、流れのままそのクルマに乗り込むほかなかった。 道路…

カフェでちょい飲み しかも連日

楽しみは幾つあっても困らない。 ここ最近、楽しみが一つ増え定着化しつつある。 家内が知れば怒るかもしれない。 だとすれば常習化といった方が適切だろう。 気力体力には限りがある。 無限に仕事できるはずがなくどこか一定のタイミングで必ず一息入れる必…

立ち去るときはいつだって物悲しい

スコットランドで食事することなど滅多にない。 だからメニューにちょっとでも心惹かれる品があると頼んでしまい、初日は朝からたいへんな量を食べることになってしまった。 それで翌日は的を絞って自制した。 といっても二泊三日であるからこの日が最後。 …

こんな日曜が定番化しはじめた

波乗りのコツは体得したはずだった。 巨大な波濤が押し寄せても、身を任せ逆らわないこと。 呑まれても必ず浮き上がるのだから全身の力を抜き、波しぶきに顔色変えず何を云われようが涼しい顔をしてすべて聞き流すこと。 いつしか目を瞑っていてもそうできる…

ミリタリー・タトゥー、今年のテーマは「ジャーニー」

ステージを埋め尽くしていた売店が開演5分前になってきれいに姿を消した。 いよいよ。 いつしかウェーブが起こって場内を周回しはじめた。 わたしもタイミングを外さぬようウェーブが来るたび中腰になって両手を上げた。 一体何周するのだとちょっと気持ち…

自転車の修理みたいに簡単にはいかない

自転車屋が開くのは朝10時だった。 その時間に合わせて家を出た。 暑さのせいだろうか。 自転車の後輪がパンクしていた。 前回修理を頼んだ自転車屋まで押して運んだが、移転してしまったのか店が見当たらない。 それでネットで調べ商店街の外れの店へと移動…

自身のちっぽけさがことのほか心地よく感じられた

5月に訪れたスペインではFREENOWを活用した。 今回のイギリスではBoltというアプリが重宝した。 植物園を散策し終えイーストゲート前でタクシーを呼んだ。 5分もしないうちにやってきて便利なことこの上ない。 運転手は中国系だった。 コロナの影響で学生…

あっさり置き去りにされてめちゃくちゃ嬉しい

お盆が明けてほんの少し涼しくなった。 そう感じたのも束の間、数日もしないうち元の猛暑がぶり返した。 出勤前、実家に寄った。 駅から5分歩いただけで汗だくになった。 部屋では2台の扇風機が回っているだけだった。 相変わらずめったなことでは空調を使…

朝の出だしから生き返った

試しに乗ってみようと思い、朝の足にトラムを使った。 結構混み合っていてあまり快適なものではなかった。 一駅で目的地に到着したがそれで十分だった。 そこからディーン・ビレッジを目指した。 冷涼な空気を全身に浴びるようにして歩き、大阪では朝から容…

息子のいる時いない時

息子がいると家に光がともって家内は俄然活気づく。 豪勢な食事をこしらえ、あれこれ理由を考え一緒に動く。 帰京前日、西北のジムで泳いで筋トレしてきた二男にハンドルを握らせ、家内は本町までと行き先を指示した。 長男にしたことは二男にし、二男にした…

目は現実の向こうを見ていた

アキオがいてタコちゃんがいてキヨシがいて、リとキジの顔も見えた。 皆で遊んで、さあ風呂にでも行こうと連れ立ったところで目が覚めた。 お盆休みは終わったのだった。 仕事再開となる月曜の朝、目覚めて一瞬、心は怯んだ。 33期の友だちらと遊ぶ方が絶対…

夫婦普遍の主題たち

行きも帰りも二男に運転してもらった。 三田プレミアムアウトレットから戻ったときにはすっかり日が暮れていた。 ロンドンを訪れた際、リージェント・ストリートにあるMassimo Duttiをはじめあちこちで長男と二男の服を買い込んだ。 そのためにでかいスーツ…

学ぶためにここにやってきた

いい旅になった。 総括すればそうなる。 確かに今回はたいへん痛い目に遭った。 しかし、いま思えばそれはぜひとも起こるべきことであった。 こうすればああすれば回避できたのに。 そのように悔いる気持ちが全く残らない。 この経験は必然で、わたしにとっ…

最後は夫婦定番の締め括りとなった

時系列をたどると話が非常に長くなる。 ここはひとつ回り道をせず話を端折る。 ヒースローを発って金曜の夕刻、仁川空港に到着した。 旅の最後を仁川の街で飾る。 それが当初の予定だった。 おいしいものをたくさん食べ、英気を養う。 そのつもりだった。 だ…

旅先の空気に芯から癒された

空港を出てタクシー乗り場に向かった。 エディンバラには初冬の空気が漂っていて、その清涼さに旅情が強く刺激された。 こうした空気との出合いもまた旅の醍醐味だろう。 運転手はロンドンからエディンバラに移って21年になるのだという。 人がよく気さくで…

旅はよく生きるための最良のトレーニング

エディンバラで過ごした3日間はたいへんすばらしいものとなった。 そんな時系列に属する話はいったん脇において、いまロンドン滞在2日目の夜、平常心で過ごせていることにほんとうに感謝したいような気持ちになる。 ハプニング続きの旅だと半ば自嘲してい…

そこは光に溢れ爽やかな空気に満ちていた

気持ちの準備はできていた。 一難去ってまた一難。 これまでの流れを読めばまた何か起こっても何ら不思議なことではなかった。 機中から外に目をやると眼下にスコットランドの大地が広がっているのが分かった。 窓外に別の世界が出現する。 この瞬間、いつだ…

旅は人生を学ぶ場所

午後7時にヒースローの第2ターミナルに到着した。 売店でサラダとパニーニを買ってタクシー乗り場に向かった。 翌朝8時、第5ターミナルを発つ便でエディンバラへと向かう予定になっていた。 それで第4ターミナル近くのホリデーインを予約してあった。 …

各所に喜びが満ち溢れている

ラウンジで話しかけてきた老夫婦の座席は通路を挟んで隣側だった。 離陸の際、夫婦で何やら固く手を握り合っている。 ふとそれが視界に入ってお二人と目が合った。 旅の無事を二人で祈ってるんです。 ご主人がそう言って笑った。 なんだかとてもいい。 その…

初心へと立ち返る旅

インチョンからシャトルバスに乗って5分ほどでパラダイスシティに到着した。 まずは夕飯を食べようと二階にある人気の焼肉店を目指した。 名前を書いて順を待ちまもなく席に案内された。 客層は見るからに富裕な方々で占められ、階級社会上位の明け透けな標…

夏休みが手からすり抜け続けた

電車が空いている。 世間は夏休みなのだった。 空は青く風が通り、休み気分がそこかしこ行き交っていた。 気持ちが和らぐ。 いつもこうならどれだけいいだろう。 目的地に着いて空腹を覚えた。 これでは仕事にならない。 熱暑に炙られはじめた昭和町の街路を…

人生の過半をイタチごっこに時間を費やした

仕事を終えた帰途、ラーメン屋に寄った。 今日も一日頑張った。 ラーメンくらいいいではないか。 自分へのご褒美である。 真っ先にビールを頼む隣のおじさんも仕事を終えての夕飯だろう。 一昔前ならわたしもビールが真っ先だったと昔日を懐かしんだ。 いつ…

どのみち消える、だからのんびりいこう

シラフであるから時に目が冴えて眠れない。 こういうとき、たいていは仕事のことが頭を巡っていて良し悪しで言えば悪い方の色が濃い。 仕事であるから人という変数が絡み、いつだって思い通りという訳にはいかない。 息子を二人抱え職員も抱えている。 持ち…

時間に余裕があると余計な遠回りがつきまとう

この日は垂水にて新しい顧問先を得た。 道中、HPで経歴を見てもしやと思ったところが案の定。 その医師は33期の友人と大学で同期だった。 ラインで33期の友人と言葉を交わし、お相手への親しみが湧いた。 だから初めて会って「もっと早く知り合いたかった」…

何事も考え方次第

仕事を終え自室にてくつろいだ。 アド街ック天国を見ながら、ぼんやり弛緩する時間が心地いい。 カレーのうまい街が特集されて、出だしが高円寺で次に早稲田そして下北沢へと続いたから釘付けになった。 すべて馴染みある街で、思い入れがあるから目が離せな…

出先でアイスを食べながらただ書いただけの日記

暮らしのリズムが大きく変わった。 お酒を飲まないからジムから戻って夜もついつい仕事して、路上では居酒屋ではなくカフェに立ち寄るようになり、カフェではパソコンと向き合うので自ずと仕事することになる。 朝は朝で目覚めもよく快調。 仕事も捗るという…

失われたのは大輪の花火と満面の笑顔だった

女房があれこれ手配してホテルを予約してくれていた。 ラウンジ席から淀川花火が鑑賞できる。 そんな夕飯付きのプランだというからプレミア級である。 があいにく日曜の朝一から業務が入っていた。 しかもわたしはかなり大事な任務を担わなければならなかっ…

連れ添って25年、価値観も似通ってきた

阿波座での業務を終えたとき、家内からメッセージが入った。 どこかで夕飯を食べよう、とのことだった。 うだるような暑さのなかを過ごし、遠出する気は起きずこってりしたものも気が進まない。 それで地元の和食屋で待ち合わせることにした。 さっさと帰宅…

甘いものは甘く辛いものは辛い

仕事は仕事であって、趣味や道楽とは似ても似つかない。 前者は歯を食いしばるものであってかつ切り抜けるものであり、後者のように待ち遠しいと思うことなどまったくなく、だからどう詭弁を弄したところで実のところ重なり合わさる箇所さえ見出だせない。 …