KORANIKATARU

子らに語る時々日記

帰宅してからもまた楽しい

朝、サシャ・スローンを流し静かゆったり新聞を読んでいると、曲がいきなりバックストリート・ボーイズに変わった。

ステレオのブルートゥース接続が家内のiPhoneに奪われたのだった。

 

平穏な出だしが急にアップテンポになってリビングがにわか活気づいた。

 

BGMの変化などどこ吹く風と気にも留めない二男がシラス丼を二杯平らげ、出来上がった弁当携え席を立ち学校に向かった。

 

一瞬後、へれかつを揚げていた家内があっと声をあげたので、何事かとわたしは身構えた。

二男に赤福餅を持たせ忘れた、ということだった。

 

何も騒ぎ立てることではない。

わたしは新聞に再び目線を落とした。

 

が、家内にとっては一大事だったようだ。

自転車で追いかける。

そう言い残し、赤福餅を手に家内は階下へと駆け下りていった。

 

しばらくして赤福餅を手にしたままの家内が戻ってきた。

駅まで徒歩で4分。

自転車で追っても後の祭りだったようだ。

 

二男より先に駅に着いてしまったのかもしれない。

その可能性も捨てきれず家内は改札でしばし待ったが、朝の通勤客の視線を嫌というほど浴びただけだった。

 

それもそのはず。

着の身着のまま、おととい買ったばかりの青も鮮やかなラグビージャージを朝の軽装のうえに羽織っただけ。

そんな格好で自転車にまたがっているのだから、身だしなみを整えた人々からすれば奇異な風体に映ったことだろう。

 

ラグビージャージを着たまま家内が朝食を出してくれる。

 

シラス丼の小鉢に味噌汁、それに卵納豆。

ハモでとった出汁の味噌汁が実に美味しい。

 

仕上げのスムージーを飲んでいるとそこでまた家内があっと声をあげた。

今度は何事か。

そのたびわたしは驚くことになる。

 

iPhoneの画面を見つめる家内はどうやら喜んでいるように見える。

それでほっと胸なでおろし、二の句を待った。

 

フランスで知り合った友人らが近く来日するのだという。

フランス人が2人に先日ソウルで再会を果たした韓国人の友人が1人。

計3人がやってくる。

 

近いうちに再会をと誓っても男子の場合、いつになるのか定かでなく、一生先延ばしになることも少なくない。

それに比べ女子の場合はこうも話が早く実現するのだから、絆はどうやら女子の方が太くて強い、と言えそうだ。

 

どこに案内しようか、あれもこれもと家内が楽しく頭を巡らせ、それに耳傾けていると、いつのまにやら話題が変わって、今夜は鱧と松茸の土瓶蒸を作るという話になって、食べ物の話になれば必ず息子に行き着いて、そうそういくらの醤油漬けを作って東京に送る、大好物だからきっと喜ぶはずといった話になった。

 

本日業務を経て約8時間後。

帰宅してからもまた楽しい話がたくさん聞ける。

そう思うと、これから職場に向かうにも関わらず、なんだか楽しい気分になるのであった。

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2019年10月1日,2日 息子の弁当

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プレイバック昔の写真 2005年10月28日 職場にて