仕事があっても土曜は休み気分とともに過ごせるから、顧客訪問もどこか行楽のように楽しめる。
午後4時には業務を終えて事務所近くのジムでひととき運動に励んだ。
先日、5年ぶりに会った方が脳梗塞で車椅子生活を余儀なくされていた。
まだ老け込む歳ではないはずなのに、表情に精気なく弱々しく朽ちた感があって胸が痛んだ。
気晴らしを目的として通い始めたジムであったが、だんだん健康維持が主たる目的となる年齢にわたしも差し掛かりつつある。
一生元気でいられるよう、そんな願いを込めてカラダの各パーツにたっぷりと負荷をかけた。
帰宅し夕飯。
ビール一缶と炭酸水を併せ飲みながら家内の手料理を食べ新聞をめくっていると家内が隣に腰掛けた。
面白い動画があると言ってわたしにタブレットの画面を向け、ゆりやんレトリィバァの小ネタを次々と再生させていった。
フォーカスするポイントが独特すぎて意味が分からず最初はぽかんとしてしまうが周波が合い始めると腹の皮がよじれる。
おいしいご飯を食べて女房とともに大いに笑う。
なんてしあわせな土曜日だろう。
そして偶然にもこの日の朝日新聞の夕刊にゆりやんレトリィバァのインタビュー記事が掲載されていたから夫婦して驚いて、一緒に読んだ。
感想は同じ。
芸人としてアメリカに討って出るその覚悟と度胸が素晴らしい。
彼女の心意気を是非とも息子らにも参考にして欲しく、小ネタの動画に加え写メで記事も送った。
ワロタとの返事が次々あったからつかみはオッケー。
記事からも彼らなり強く感じる何かがあったはずである。
芸を楽しむだけでなくそのハートに学ぶ。
この夜、彼女は家族4人のスターとなった。