夕飯時、この日仕入れた品を家内がひとつひとつ見せ解説してくれる。
牡蠣、ホタテ、ラ・フランス、あまおう、こみつ、タアサイ、丹波地鶏など。
どこで買ったか、どれだけ美味しくて栄養があるか。
そんな話に頷きながら、夕飯を食べる。
この夜のメニューも一様にみな美味しい。
時折、話が脱線し町で見かけた光景など写真付きで説明してくれる。
それがまた面白い。
この日の午後、マッサージを受けながらAMラジオに耳傾けたが、そのパーソナリティより家内の方がよほど面白い。
これで英語もできるから、J-WAVEみたいに気取った雰囲気ではなく、街角レポート的な感じで世界の情報を織り交ぜれば、グローバルであって庶民肌な番組が成り立つだろう。
わたしは毎夕、そんな番組をライブで楽しむたったひとりのリスナーと言えた。
食事の締めは、ラ・フランス。
横に座った家内がむいてくれ、分けて食べる。
ちょうど読売新聞の夕刊に日生の牡蠣と並んでいまが旬「芳醇な香りとまろやかな舌触り」とラ・フランスの広告記事があっから、ますます美味しく感じられた。
家内は翌日も食材探訪を欠かさない。
明日のメインターゲットはマヌカ・ハニーだという。
レモンを漬けて毎朝、家族で蜂蜜を飲む。
良い習慣であるに違いない。
暮らしの随所にさりげなくカラダにいいものが差し挟まれる。
おかげで揃って健康、おまけに女房の肌はピッカピカということになる。
食後、わたしは最後に言った。
ああ、面白かった。
うちの家では美味しかったも面白かったも同じこと。
いずれも意味はご馳走様と同義。
これでお代わりが自由になれば星3つに値する。