明け方から仕事に掛かって午前中には区切りがついた。
家内と二男を伴い大粒の雨が打ちつけるなかクルマを走らせた。
淡路島を縦断し渦潮の海を渡って午後1時過ぎ、鳴門に到着した。
すっかり雨があがって、雲間から時折日が差した。
人気店びんび家も人がはけはじめた時間帯で、すぐに席に案内された。
新鮮な魚介をたっぷり堪能し、デザートにホテルでケーキを食べてから二男と海に入った。
週末は海を満喫しよう。
そう話していたから、曇り空であろうが降り続いた雨で海が濁っていようが構いはしなかった。
が、のたうつ波が寄せて返すごとにカラダが流されおまけにカラダが冷えて、気力体力は急速に萎えていった。
30分もしないうち限界が訪れた。
サウナが必要だった。
だから、海をあがって部屋で着替えてすぐ、宿の湯ではなく鳴門天然温泉あらたえの湯に向かった。
ひと気のないサウナと水風呂と露天の温泉を交互に行き来し、同じ行程を二男と繰り返すから、しょっちゅうすれ違い、往来で行き合うバスの運転手同士みたいにその度、よっと互いに手をあげた。
ようやく人心地ついて、続いては夕食の時間。
家内がイタリアンの店を予約していたが、県外者は入店不可と直前になって分かった。
ここで二男が発案した。
徳島ラーメンというものを食べてみよう。
その意思に率いられ、わたしたちは食事時を外してラーメン屋三八を訪れ三人でラーメンをすすることになった。
そして最後はささやか部屋飲み。
鳴門の海を窓外に見ながら下宿に集まる学生みたいに団らんの時を過ごした。
わたしは脱アルコール122日目。
龍馬1865を片手に家族と同じ時間を共有した。