会合の席に招かれて金曜夕刻リーガロイヤルホテルを訪れた。
会場は3階。
受付に大勢の人が詰め掛けていた。
まずは遠巻きに立ち、わたしは人がはけるのを待った。
と、同じく遠巻きの位置に見慣れた顔があって驚いた。
島田市長だった。
やあ、と言って彼の元に駆け寄った。
相手は市長であるが、互い大阪星光の33期。
社会的な立場では比較にならぬが、同級生なのだからこの間柄に段差はない。
実際、話す内容も中学生の頃と何一つ変わらない。
先ごろ、河内長野シティマラソンが開催された。
日本最速市長の他、33期から竹田くんだけではなく植月くんも参加したという。
皆の快走ぶりを島田くんから伝え聞いて、実に嬉しい。
そのように友人らの話で盛り上がり、会が始まって市長は上座、わたしは下座の席へと移った。
と、そこにメールが届き、これまた33期。
貴治くんからだった。
島田市長が近くにいることを告げると、おお市長、と貴治くんも喜んだ。
週末はデビル、はまちゅー、池田くんとゴルフに行くという。
なるほど貴治くんはデビル軍団の一員でもあるのだった。
政治家のお歴々が挨拶を終え、次の予定があるとのことで島田市長が席を立った。
退席する際、市長がわざわざ下座のわたしの席まで足を運んでくれた。
しばし立ち話となり、親しく市長と会話して、なんだかわたしは得意になった。
近々、食事しよう。
貴治くんとさっきまでそんなやりとりをしていたから、会場を後にする市長にもそう声を掛けた。
オッケー、と二つ返事。
日本最速市長は、返答もまた最速だった。