きじ歯科は西田辺駅から西に歩いて5分ほどの場所にある。
この日家内が歯のメンテナンスのため訪れた。
院長は大阪星光33期。
代々続く歯科の家に生まれたから歯科医となったが成績上位者にいつも名を連ねていた貴治院長である。
彼の子らと同様、難関医学部に通って医者をしていたという未来だってあっただろう。
その場合、診療科は何だっただろうか。
いずれにせよ誠実で頼りになる人物。
何科であってもわたしと女房は診てもらうことになったはずである。
この日曜、貴治院長は同じく33期のデビルや森田と会ったという。
そんな話を聞いて、ああデビルね、と相槌打った家内も33期の一員みたいなものである。
が、そんな家内も、デビルの世俗名が中谷ということまでは知る由もない。
今度家内はドミを訪ねるという。
カラダについては33期ですべてが足りる。
ほんとうにありがたいことである。
そんな話を折々聞きながら、わたしは最初の訪問先である旭区から南にくだって八尾を経て、業務後は実家に寄って線香をあげ、昼を食べ損ねていたから事務所に戻る道中、鶴橋で途中下車してアジヨシで冷麺を食べた。
以前は月末にのみ訪れた実家であるが、通りかかれば必ず寄るという風に変わってきた。
人生、いつ何が起こるか分からない。
永遠の思春期を疾走中の33期とはいえ、そろそろ親を見送る歳に差し掛かり、幾人かは実際に見送った。
今度集まった際は、人生早いねといった話をしんみり交わすことになるのかもしれない。
まもなくこのコロナ禍も落ち着きを見せるだろう。
人生の景色は移り変わるが、33期との仲は深まっていくばかり。
また会える日が楽しみだ。