部活を終えた高3の夏から勉強すれば京大に合格できる。
かつて大阪星光ではそのように言われていた。
が、ここ最近、事情が異なってきたという。
京大の数学がみるみる易化して、かつ、京大の受験者層が全国化した。
そして星光生は英語が弱い。
地方の優秀層を向こうに回し、数学で並んで英語で負ければ勝ち目はない。
結果、京大の合格者数が伸び悩むことになる。
今年68期は優秀だという。
だから来年は盛り返す。
しかし、この隔年現象もこの先どうなるのか見通せない。
徐々に先細っていくのかもしれず、心もとない。
ある予備校の先生が京都大学に物申したという。
数学の入試問題が簡単すぎる。
これではいい学生が選抜できないのではないか。
京大から回答があった。
これくらいの難易度でちょうどいい得点分布になる。
よって入試問題として適切だと認識している。
だからおそらくこの傾向は変わらない。
であれば、二つに一つ。
どつきまわしてでも英語を鍛えるか、少しでも分を良くするために数学が難しい大学へと受験先を変更するか。
いろんなやつがいておもしろい。
そんな大阪星光が失われては元も子もない。
だから、前者は選択肢として検討さえされないだろう。
よって後者に焦点が当たって、ここで東京星光会が一役買うことになる。
今年から、教師が生徒を引き連れて東京を見て回る。
そんな企画が始まる。
東大や官公庁や企業など「東京の実際」を目の当たりにすれば、百聞は一見に如かず。
下宿を厭う星光生の考えにも変化が生じるに違いない。
このようにしていよいよ大阪星光も東大へとシフトし始める、ことになるのかもしれない。