KORANIKATARU

子らに語る時々日記

ほおをつねりたくなるような話

午後の予定が変更になった。

それで時間が空いた。


以前ならマッサージを受けに出かけただろう。


が、いまはジム。

二時間もあれば泳いでサウナに入れる。

事務所を後にし足はまっすぐジムへと向いた。


平日の午後、プールはガラ空きだった。

広々とした空間のもと思う存分手足を伸ばし水を切って泳いだ。

心身すべてが洗われて、真新しい自分になったかのような清々しさを覚えた。


そのあとサウナで過ごし、心ゆくまでマッサージチェアで背中をほぐした。


体調万全、気力も充実。

わたしは次の約束の地へと向かった。


午後八時、ミナミ。

店はカネちゃんが予約してくれていた。


カネちゃんが知り合いの先生を紹介してくれるとのことだったが、カネちゃんが現れるより先、店の前でわたしとその先生が顔を合わせた。


よい人物は、よい人物を通じて現れる。

とても感じよくハンサムな先生であった。


事務所をあげて貢献します。

そこまで話が進んだとき、カネちゃんが店の引き戸を開けて姿を見せた。


寿司は美味しく、わたしには友だちがいて、この日輪が広がって、たいへん魅力的な人物がまた一人、わたしの日常のなかに登場することになったのであるから、こんな素晴らしいことはない。


さらに加えて、食べて飲んでわたしは両先生におごってもらったのだった。


男五十三歳。

よい付き合いがあって、やりがいのある仕事があって、おごってもらえる。

ほおをつねりたくなるような話だろう。f:id:KORANIKATARUTOKIDOKI:20221005075814j:image

2022年10月4日夜 千日前 末廣鮓