KORANIKATARU

子らに語る時々日記

長雨が朝まで残る

朝、事務所へとクルマを走らせる。
温暖前線通過に伴う長雨が朝まで残り、二月であることを忘れてしまうくらい空気が生暖かい。

乗り慣れないクルマなので勝手が分からず助手席に乗る二男に操作を任せる。
チャンネル変えられずしばらく流れるままの時事放談に耳を傾け時間を過ごす。

政治家の金銭授受問題と不倫騒動が取り上げられ出演者が説教口調で持論を述べ合っている。
オカネとオンナ。
お粗末極まりない話であるけれど、男子失脚の定番中の定番。

運転しつつ助手席に向け話す。

海老で鯛を釣るという言葉もあるとおり、お金については帳尻合わない取り引きを目論む輩が後を絶たない。
乗ってしまえば後の祭り、差額は自身が贖うようなことになる。

喉から手が出るほどお金が欲しい、金のなる話はどこかにないものか。
物欲しいような体質になってしまえばもはやお金の言うがまま為すがまま。
軽く一かざし、お金で頬を張られて安く買われ、最後にはまな板の鯉と腹くくらねばならない羽目となる。

結局高くついて、悔やんでも悔やみきれないという話になって先まで祟って周囲も迷惑被る。
そのような他山の石に世は溢れていて政治家の失脚話など古典的とも言えるほどにその典型。

そして不倫騒動もそれと同じくらい失脚についての典型例と言えるだろう。
これも全く笑えない。

日本は男女の関係についてはかなり大らかな部類に入るだろう。
それを強く戒める宗教的な規範があるわけではないので、罪に思う意識も希薄だ。

だから、実のところはそこかしこ、文化と言われるくらいに世間にありふれ、石を投げれば不倫に当たるというくらいのものである。

しかし必ず知っておかねばならないのであるが、男女の仲は、プラスのベクトルが反転しマイナスへと向き始めれば目も当てられないような悲惨と悲劇をもたらすことになりかねない。

そのマイナスについてまともな想像ができる者であれば、軽い気持ちで決して始められるものではないとなる。

たとえば、万一子ができたとして、一体その子はどうするのだろう。
そのようなことを一つ素朴に思い浮かべただけで、映画「ヴェラ・ドレイク」で描かれたようなあの重苦しい世界が頭をよぎるに違いなく、そうであれば、よほどの注意と覚悟と熟慮が必要で、遊び半分でのぼせてニヤニヤなどとてもできないという話となる。

フリーセックスの国であって同時に中絶大国。
年々減少傾向にあるとは言え、世界屈指の大らかな国の影についてほとんど何も語られることがない。

大人であれば最低限守るべき秩序というものがあるであろうと思うが、辞職した議員については、そのような自覚の片鱗すらないほど破天荒であったようなので、とてもではないが国権の最高機関に名を連ねるに値せぬ人物と断ずるしかないだろう。

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