頻繁に息子たちと連絡を取り合っている。
わたしは彼らに米を送り水を送り、他愛のないメッセージを送る。
家内の方は料理やら服やらを送って、自ずと愛情も送ることになる。
彼らからは日をおかず近況が送られてくる。
コミュニュケーションの密度は一緒に暮らしていたとき以上と言えるかもしれない。
それぞれが奮闘の日々を過ごしていて、そのハードさは小中高のときの比ではない。
いまが鍛え時。
各々強靭化の道を突き進み、しかしそれは結構しんどいことなので親としてもどかしいが、「かわいい子には旅をさせろ」と思って、その厳しい研鑽の毎日を見守るしかない。
社会で一人前になるため、やらねばならないこと、乗り越えねばならないことは数多い。
真っ向対峙すればいちいちしんどいが避けて通るわけにはいかない。
親にできることは限られている。
崖の下を覗き込み我が子の険しい表情に胸を痛めつつ、絶対に這い上がってくるものとの確信をもって「ぼちぼちいこう」と声をかけることくらい。
で、思うのだった。
さっさと現役で大学に入学させてほんとうによかった。
時間とエネルギーは有限である。
大学の受験勉強という不毛に更に一年を費やすなど、馬鹿げた話であっただろう。
それなら余力がたっぷりあるうちに、さっさと本質的な課題に取り組む方がはるかにいい。
そして、這い上がればそこで一段落。
しんどかった談義で家族揃って大いに盛り上がれる日はもうまもなくのことである。