連れられたのは韓国料理「はた坊」。
場所は打出。
上品な佇まいの店である。
カウンターに腰掛け、まずはキリンの生ビール。
料理のトップバッターは、前菜盛り合わせプレート。
各種美味の品々が彩り豊かに盛り付けられている。
プレート一面に凝った心遣いが見渡せて、感動避けられない。
一品一品をゆったり味わうような気持ちになって、箸の運びと足並み揃って会話のペースも整っていく。
はた坊の料理のうち美味筆頭だというチヂミがプレートに続く。
カリッとふわふわ。
家内を今度は連れて来よう、そう思う。
喜ぶに違いない。
この夜のメインは、ホルモンをふんだんに使ったちりとり鍋。
スープが美味しく、家に持って帰りたいと思うほど。
だから、鍋の仕上げのラーメンの美味いことといったら、なかった。
次回は子らを引き連れる、そう心に決めた。
彼らはわんこそば食べるみたいに無限に麺をおかわりし続けることだろう。
この店が出す生マッコリも格別。
まるで飲むヨーグルト。
美容と健康に効果絶大、と一口味わって確信するほど清涼な味わいであった。
そして、デザートもまた忘れがたい一品となった。
焼きたてのホットクの上にバニラアイス。
この意外な組み合わせの名コンビぶりたるや、これも家族に食べさせ実感させたい。
互い相乗効果でホットクもアイスも旨味を増して、その旨味がカラダの奥まで沁みてくる。
そのような幸福な食事を堪能しつつ、この夜も印象深い話を伺うことができた。
特筆は「継続は力なり」の話。
横に座る事業主は、ここ数十年の宝塚のスポーツ事情に詳しい。
最近では、ミレニアム生まれに傑出した者が多く、野球にサッカーにラグビーにと各所にて様々な逸材が頭角を現し始めているのだという。
そのなかのダントツが、一年春からレギュラーとなった報徳学園の俊足ショート。
同レベルのフィジカルを誇る者は何人もいた。
が、少年時代には拮抗していた才能も、高校二年にもなると決定的な差がついてもはや逆転はあり得ない。
何がその差を生んだのか。
事業主は言った。
継続の有無。
雨の日も風の日も自らに課したトレーニングを一日たりとも怠ることのない者があり、一方、なにやかやと理由をつけて、手を緩めたり休んだりしてしまう者がいる。
そうしたちょっとしたような積み重ねの差が、歳月とともに甚大となっていく。
つまり、ほんのちょっとした差イコール巨大な差。
そういった等式が成り立つことになる。
事業主さんの話に頷きながら、わたし自身も肝に銘じるような思いとなった。
続けることが、最大の力を生む。
中年になって、ますますそう痛感する。
だから日記に記し、子らにも伝えることにする。
そして、今夜も仕事後に芦屋。
心ほぐれる週末金曜、男前揃いの男盛りらが集まっての酒席となる。