KORANIKATARU

子らに語る時々日記

夕飯のお供にちょうどいい分量と内容

帰宅して夕刻、さっと着替えて武庫川を走った。

まだ陽は高く直射を受けて熱せられ汗がどっと噴き出すが、これがなんとも心地いい。


川を渡る夕風に木々がそよいでわたしもそよぎ、まるで背が押されたみたいに加速する。


ちょうど一時間走ってシャワーを浴び、夕刊だけ小脇に挟んで食事に出かけた。


リンゴとスイカとブドウを冷やしてあった。

遅くなるはずの二男が早く帰ってきて万一空腹だったとしてもそれで急場はしのげるだろう。


駅南側の餃子屋に足を運んで、前夜同様、飲みの相棒は朝日新聞夕刊。

餃子数種を待つ間、カラカラの喉にビールを流し込んで紙面をめくった。


まず最初、『おんなのイケ麺』の欄に目がとまった。

吉祥寺の蕎麦屋が紹介されていて、これには家内も興味を示すだろう。

そう思ってすぐに写メを送った。


案の定即座、出先から反応があって、今度行こうと話が決まった。


そのまま家内とメールでやりとりしていると、長男からのメールも舞い込んだ。


下旬あたりに旅に出る。

連れは慶應の友人たち、とのことだった。


息子の旅はわたしの旅。

行程を詳しく聞き諸注意与え、向こうからの返信が途絶えるまであれこれ送信し続けた。


スマホは置いて続いては「おおきに関西」のページ。

取り上げられているのは、大阪駅前第1ビル。

創業が1969年だというから親近感が湧く。


ほろ酔い加減で読むのにちょうどよく、近頃は若い人でも楽しめるような店が増えているらしく、地下にひしめく色とりどりな飲み屋の佇まいを頭に描いた。


『ここにないものは空だけ』、そんなお題のグレゴリ青山さんのさし絵がいい味出していて気に入って写メで二男に送った。


続いては、1語一会のページ。

髭男爵の山田ルイ53世と言えば一発芸人。

その近況が記される。

また売れたいと浮いた夢など見ることなく、6歳になる娘のため与えられた仕事を誠実に一生懸命にこなしているという。


地に足ついたその「しぶとさ」に学ぶような思いとなって、意欲も新た、気合いが入った。


ビールは2本が適量。

だから3本目で飽きてきて、そろそろ切り上げようとなる。


今夜も晩飯のお供にちょうどいい分量、元気の出る内容の記事と出合えて、よき時間を過ごせた。

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2019年6月6日 朝日新聞夕刊 おんなのイケ麺