KORANIKATARU

子らに語る時々日記

2018-03-01から1ヶ月間の記事一覧

女房あったればこそ

月末金曜の夕刻、阿倍野の田中内科クリニックに立ち寄った。 尿酸値は6.7。 田中内科クリニックに通って以来尿酸値はみるみる降下し、上限値である7.0を下回って久しい。 恒例のニンニク注射を受ける。 全身に清涼感が広がっていく。 干からびた身体各所が潤…

貧乏性という黄金サイクル

根が貧乏性だからだろう。 朝昼晩と好き勝手外食する日がしばらく続き、いつの間にか長期に渡って、ここ最近、おぼろながら罪悪感のようなものが芽生え始めてきた。 値段を気にせず食べたいものを食べ、夜、たまにお酒も飲めば結構な出費になる。 一日だけな…

喜んでもらえると嬉しい

人に喜んでもらうことは嬉しい。 だからといって誰でも彼でも喜ばせるなど能力及ばず到底かなうことではない。 自身が本拠とする守備範囲においてだけでも実現できれば、それで御の字という話だろう。 まず筆頭にあがるフィールドは仕事。 成果をあげ、さす…

そのときはそのとき

寒いときの風呂もいいが汗ばむ季節はもっといい。 まだ3月なのに手加減なく照りつける日差しのなか、結構な距離を歩く一日となった。 だから湯に全身ゆだねる時間の心地よさといったらない。 ちょうどいい湯加減のジャグジーで疲労がみるみる癒えていく。 …

アウェイがたちまちホームに変わる

岸和田駅に降り立ったのは生まれてはじめてのことだった。 未知の場所であるから、アウェイも同然。 右も左も分からない。 だから改札を出て海側で待つよう言われても、どこに海があるのか皆目見当もつかない。 海はどこですか。 夜8時前。 駅員にそんなこ…

いつのまにやら桜の季節

このところは週末を一人で過ごす。 平日だけでなく土日にも何やかやと仕事しているので家にいる時間は極小となる。 それでも何とか暮らしていける。 風呂屋は至るところにあり飯屋も星の数ほど。 家には帰って寝るだけなのでお酒もほとんど飲まなくなった。 …

用意周到にお膳立てされた出会い

食卓の上に置いてあった『星光通信』最新号に目が留まり、手にとって家を出た。 行きの電車でざっと目を通すつもりが、冒頭に都成校長の言葉が紹介されていて引き込まれじっくり読むことになった。 「人生は出会いです」 昭和60年3月の星光通信で都成校長は…

幸せ満喫の土曜日

たまたま昨日、甲陽のご父兄から伺ったのだが、中学の卒業式などないそうだ。 中学終業の日を高校でむかえてそこでもう高1のクラス分けが発表になるという。 親の出る幕はどこにもない。 中高一貫なのだからそれが尤もな話だと思いつつ、翻ってわが母校はき…

基本はタダで全部タダ

なんでも時給換算するのは野暮である。 仕事でなら単価を求め意思決定の指標にする、そんなシーンも生じ得るだろうが、言うまでもなく日々の暮らしすべてが仕事に染め抜かれている訳ではない。 だから日常の一コマにおいてさえ、時給ロジックで思考する人が…

不思議で仕方がない

ある会に参加したときのこと。 世話役をされている女性の息子さんと、わたしの出身大学が同じということで、大いに盛り上がった。 以来、その方つながりでちょこちょこと依頼が舞い込むようになった。 今週もそれで2件ほど挨拶に訪れた。 つなぎ役がしっか…

思い出だけがそこに残った

昔の写真も役に立つ。 ハードディスクの奥深く、お蔵入り同然の写真を拾い出しては、GooglePhotoに放流する。 家族が目にし、わたしも楽しめる。 ちょっとした空き時間、懐かしの思い出にひたって過ごすことはいいリフレッシュになる。 いまや悪態つくことも…

緩急のある心地よさ

朝、仕事先に送る文面が頭に浮かんで目が覚める。それが一番鶏。 そのうち幾つもの案が行き交いはじめて、動悸高鳴りもう横になどなっていられない。朝のラッシュが始まったようなもの。 即答できない問題は数日寝かせる。頭のなか無造作放り込まれた難問も…

いちごジャムトースト

今日の訪問先は西脇市。 新庁舎整備計画が始動し、市役所の移転先となるカナート跡地では解体工事が行われていた。 雨が幸いし、埃を被らず済んだ。 市役所でのヒアリングを終えたあとお茶でも飲みましょうと誘われる。 依頼主のクルマに運ばれ、喫茶店へと…

しょっぱい海水のような場所

わたしは全く知らなかった。 信者枠というものがあったのだという。 33期で10名ほど。 信者枠で入った本人から聞いた、そんな話が複数あるから本当のことなのだろう。 他の学年のことは知らないし、大昔にいっときあっただけの話なのかもしれない。 が、それ…

どれだけ頭を下げても下げ足りない

朝一番、近々開業予定の女性医師と難波の喫茶店で打ち合わせし、続いて雨のなか京橋へと向かった。 数ヶ月ほど要した仕事が完結しその報告に訪れた。 礼を述べる先方の涙声に晴れやかな気持ちになるが、仕事中、感傷の蓋は閉じているのでもらい泣きするよう…

寝心地いい夜

クルマ走らせ明日の予定をふと思い、いつの間に金曜なのだと時間の過ぎる早さにおののいた木曜夜、帰宅すると家内と二男が食卓に並んでたこ焼きを分け合っていた。 無事に戻ってこれで一つ屋根の下、再び家族が勢揃いすることになった。 たこ焼きには目もく…

怪獣一体分くらいの喜び

時刻は夜8時。 仕事する余力はまだあるが、脳が酸欠気味でやや朦朧、複雑なことをグリップする握力が失われかけている。 こんなとき無理して進めば、仕事がボロボロになっていく。 修復に余計な手間かかるだけのことであるから、手を休めた。 携帯に目をやる…

どのみち手の平の上

家内が作り置いていった大量の料理も一人の男によってあらかた食べつくされた。 彼のためこの夜は焼き鳥を調達することにした。 大皿にきれいに並べて帰りを待つ。 帰宅しその壮観を目にして、彼は喜んだ。 彼が食べる様子を眺めつつ、わたしはビールを飲む…

家族が楽しければそれが何より

かなり忙しく心ここにあらずという状態が続いている。 感覚だけを頼りにするとアバウトすぎて、正確な状況を読み損なう。 たとえばタスクノートを開きちょうど一年前の日と今日を較べてみる。 そのタスクの差が喝となる。 去年も今も、どちらも忙しいの一語…

年季積もうが必死のパッチ

根が心配性なのだろう。 おおらかに時間を見積もることができないので、月曜の出だしはどうしたって切迫感にとらわれる。 あれもこれも、それに、あれもこれも。 やることが一斉に目の前をちらついて落ち着けない。 仕事したくてたまらない。 そんな状態に追…

不変の話し相手

久宝寺でたまたまわたしの前の席が空いたので、ありがたく着席させてもらうことにした。 ややこしい客先から着信があったので携帯を取り出しメールをみるが、これは読まぬ方がいいと判断し携帯を懐に戻した。 作用があるから反作用が生じる。 反作用を封じる…

人としてきちんと付き合うこと

頭の天辺から足の爪先まで一点の陰りもなく庶民であるが、金曜夜、鳥貴族の引き戸を開けた。 月曜から木曜まで炭酸水で過ごした。 週末くらいちょいと寄るのもいいだろう。 カウンターの隣席は夫婦連れ。 料理を分け合って食べ、肩並べてスマホの小さな画面…

息子とみる夢

風呂を出て携帯に目をやる。 メッセージが届いている。 二男からだ。 彼とはラインを通じ気に入った曲や映画について情報を交換する。 だから画像も動画もないただのテキストデータは珍しい。 「いつかインド行こな」との彼の言葉をしばし見つめる。 ともに…

千年も前から同じようなもの

横で湯につかるおじさんが長い吐息のあと言った。 ああ。 わたしも心中呼応する。 一日のうち、副交感神経の働きがもっとも活発になるのは和らかの湯の炭酸泉のなかにおいてであろう。 本当に気持ちがいいので声漏れるのも当然と言える。 適度にカラダを温め…

一日の起承転結すべてが快に近づく

数分違いで混雑度合いが様変わりする。8時3分の電車では手を広げられても、7時59分だと全方位を囲まれ押し込まれる。 揺れに応じて左右からカラダを寄せられ踏ん張って立つのが苦しく、おじさんの額にしたたる汗を眼前に見て更に苦しい。 駅に到着するたび乗…

誰もが残酷になれる

夜9時前、神戸線のホームには人があふれ、電車来る様子がない。 何か事故でもあったのだろうか。 そのまま改札を出て阪神電車に向かった。 ふと息子らのことが頭をよぎる。 いま帰途についているとしたら、彼らもそうするだろう。 阪神電車でも阪急電車でも…

春うららかな家族の一場面

定期考査の日が迫る日曜夕刻、久々家族全員が顔を揃えた。 それぞれ忙しく帰宅も遅く、わたしなどより息子の方が遅いくらいなので、夕刻に勢揃いするなど滅多にないことである。 寿司がいい。 そうリクエストが届き、事務所で一仕事終えた後、近くの鮨屋で持…

顔が入れ替わるだけ

二月は日数少なく月末に寄る余裕がなかった。 昨日になってようやく実家に顔を出せた。 こたつに入って、しばし両親と過ごした。 祖父の話になった。 祖父はわたしが大学に入る前に亡くなった。 一報を聞き自転車駆って病院に向かったシーンはいまも記憶に鮮…

親の背に学ぶ

仕事柄、付き合う方はほとんどが事業主である。 みな一様に裕福だ。 そんななかに身を置いていると、おのずと心は謙虚に澄み渡ってくる。 肩に力入れたところで背伸びしたところで、及ばぬものは及ばない。 上には上があって、その上の上にも上がある。 上下…

天国から聞き耳を立てる

和らかの湯に寄って帰宅し炭酸水だけ飲み早めに横になった。 夜10時を過ぎ門の開く音がした。 家内が2階リビングから階下に声をかける。 釜玉うどんか明太子パスタかチャーシュー麺。 どれがいい。 1階玄関を入ったばかりの長男が即座答える。 かまたま。 …