KORANIKATARU

子らに語る時々日記

記念すべき、星の瞬く一夜となった。


今回はEMS便で発送した。
家内に教えられたとおり差は歴然であった。
航空便で送った際には送達まで丸一週間かかり送料は七千円を超えた。

EMS便だとたったの三日、同じ量と嵩の荷物なのに送料は五千円ほど。
しかも更に加えてこちらの方は上限二万円までの保険がつく。

これほど乖離があれば吟味比較する必要すらない。
最新のサービスと過去の遺物が、不案内な者からすれば差異不鮮明なまま併存しているようなものであり、郵便局の意図が分からない。

あるいは損益分岐ようなものがあり、例えば発送先と重量によっては、航空便の方がEMS便よりも速く安くなるというケースがあるのかもしれない。

そうなのだとすれば郵便局の窓口において助言があってしかるべきであろう。

前回、わたしはカナダ宛に航空便で荷を発送した。
それ以外の選択肢など頭になかった。

窓口において、驚愕の表情でもってわたしの非をただし、あんたの場合は航空便ではなく間違いなくEMS便であるべきだと力づくで導くくらいのお節介があってもよかったのではないかと思いつつ、わたしが違いを知らぬように、窓口もまた詳しく把握しているわけでもないのだろうと思い当たる。

だからわたしはここで行数を割いて友人らに向けEMS便の優位を訴える。
33期のご子息は西大和にも少なくなく、わたし同様今後も引き続き誰かが国際便で荷を送ることになる。
友人がわたしと同じ轍を踏まぬようEMSであるべきだと強調しておかねばならない。

今回発送した荷は最短経路をたどり、前回は4日要した通関を2秒で通過し、まるで国内宛に送ったかのごとくの所要日数で長男のもとに届いた。

届いたとの報せとともに近況の写真がメールで送られてくる。

現地の友人らを中心とした国際交流はますます盛んであるようで、街で髪をカットし、行きつけのカフェで大量のホームワークをこなし、時折は映画を見るといった充実の日々を過ごし、彼の地での暮らしも板についてきた様子である。

ホームシックを感じるどころかむしろその逆で、カナダの方が肌に合い、日本の方をこそ異郷に思うきらいが窺える。
帰国時のカナダロスの悲嘆は甚大であろう。

それを正のエネルギーへと転換させるべく親として何か仕掛けを考えなければならないかもしれない。


週末金曜の夜、28期大先輩のお招きを受けた。
33期のわたしは66期の後輩を伴い、ついでに家内も連れ待ち合わせ場所へと伺った。

お店の前で28期先輩に迎えられた。
隣に67期となる若き後輩がにっこり笑って立っている。
まさに利発聡明、快活さに溢れた好男子だ。

円卓を囲み楽しい交流のひとときを過ごす。

まだまだ星光初心者の域である66期と、さあいよいよ仲間入りとなる67期の両男子がお皿の料理を分け合う様子が微笑ましい。

この日を機会に学校で何度も顔を合わせ、それだけでなく卒業してからも何かにつけ顔を合わせ、ここが接点となって、66期と67期の両期がつながっていく様子が目に浮かぶようであり、更に微笑ましい。

終始微笑んで目を細めるような時間があっという間に過ぎていった。
一級品の料理の数々と美酒を味わうだけでなく、星光生であることの喜びにしみじみとひたる場となった。

目の前のこの光景、属する期を超えてまるで家族のような和気藹々とした空気がやわらか醸されるのが、星光が有する独特かつ最良の特質と言える。

その特質について、ほんの駆け出しの星光生である彼らも予感めいたものを肌で感じ取ったに違いない。
記念すべき、星の瞬く一夜となった。

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