KORANIKATARU

子らに語る時々日記

何の役にも立たないが面白い

時間があれば映画を観る。
ジムで動いて汗が引くまでの時間や子を迎えるまでのちょっとした待ち時間などにDVDをセットする。
小一時間あればそれが二回で一作観終えることができる。

ここ最近、これまでと趣向異なる映画を選んだ。

面白い映画ばかりであったが時間の有効活用という観点でみれば疑問も残る。
何であれ当たりハズレはつきもので、貴重な時間を満たして余るほどの名作とまではいかなかった。

エッジぎりぎりを狙った作品ばかりであるから、観る人によってはだからどうしたというニヒルな思いに包まれるということも避けがたいであろう。

例えば、「ザ・レイド」。
インドネシア映画である。
息もつかせぬアクションの連続。
アクションに始まりアクションに終わってアクション一色。
まるでおかず一品だけの定食のようなものであり、その一品だけでお腹いっぱいになりたい人向けの映画だと言えるだろう。

そして、「シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア」。
ニュージーランド映画だ。
よくできたモキュメンタリーであり演技も自然だから観ていてその設定を自然に受け入れてしまいそうになる。
ウェリントンにはドラキュラが共同生活する家がある。
ついうっかりそう信じてしまってもおかしくない。
ドラキュラの人間らしい一面を楽しく笑って知ることができるが、それが何の役に立つのだという問いには沈黙せざるを得ない。

続いては、「セブン・サイコパス」。
イギリス映画。
サイコパスだから当然に個性豊か。
七色レインボーなサイコパスらの奇想天外なバイオレンスが強烈だ。
登場人物の印象が強すぎて、どんなストーリーであったかはもはや思い出せない。

最後に、「地獄でなぜ悪い」。
日本映画である。
観てしまうと、オープニングのはみがきの歌が一生耳から離れない。
はちゃめちゃドタバタ過ぎて、胸すくほど痛快。
よくもまあこんな映画が形になったものである。
ほとんど滅茶苦茶、その壊れ具合とスピード感がたまらない。
なんだか分からないが観ればパワフル元気になれる。

いずれもトロント映画祭ミッドナイト・マッドネス部門観客賞受賞作。
有意義な時間とはならないかもしれないが、それでもつまらないテレビ見るよりはるかにマシで、どれも面白さ過剰であることは間違いない。

今後もわたしは映画を見続ける。
まとめてレンタルするDVDのうち一作くらいは、この手の映画を織り交ぜることになりそうだ。