KORANIKATARU

子らに語る時々日記

仕事を終えての給水ステーション

この日は某所にて無料相談会。

恩義ある方からの依頼であるから二つ返事で引き受けた。

 

パソコン備え付きのデスクに腰掛け、相談者を迎える。

相対するまで相談内容は分からない。

 

が、いつの間にかわたしも歴戦の者。

長く携わっている業務であるから引き出しの数は少なくない。

どんな内容を持ちかけられようと役立たずで終わることはないだろう。

 

いろいろな方がお見えになった。

様々な問いかけを受け止め問題の所在を把握し頭に浮かぶ解決案を提案していく。

 

で、結局は営業の場。

無料相談会という体裁をとりつつわたし自身をお披露目するようなものであるから、相談が仕事という形に結実していくことになる。

 

それで俄然元気、今後もどんどんこのような場を設けてもらおうと意欲的に取り組む前半となった。

しかし、後半に入ると疲労もあって何だか訳が分からないようなハイテンションに至ることになった。

 

日頃、目の前の他者に対し丸一日出力し続けるような仕事の仕方をしていない。

 

書類作成などに没頭し、ふと手を止め遠く窓の外に目をやったり、行き詰まればあたりをぶらり歩いたりといった寡黙な時間の方が多いし、それがスタンダードな在り方となっている。

 

対人業務において高い活性を維持できるのは9イニングのうちせいぜい3イニングが上限だろう。

 

次回の相談会では時間短縮を要望しておかなければならない。

そんなことを思いつつ、なんとか最後までやり終えた。

 

そして、夜。

近所に住む33期と待ち合わせて夕飯。

 

仕事を頑張れば頑張るほど、こうした息抜きの場がありがたい。

 

昔からの仲であるから、気を使う必要なく、頭も使わない。

一個の気楽な阿呆となって、ただくつろいでご飯を食べてお酒を飲んで笑って喋ってまた笑う。

 

頭を使わずに済む。

これは最上等の悦楽に属す過ごし方である。

 

こんな給水地点はいくつもあった方がいい。