あれから4年半。
あっという間だった。
壮行会が行われたのは2014年12月3日。
上海へと旅立つまっちゃんを囲んだのとほぼ同じメンバーがこの夜集まった。
帰国を祝すのに幹事岡本が選んだ場所は酒座てんまみち。
理由はひとつ。
日本酒が美味しいから。
大阪星光33期の園田、高岡、谷口、山田、そして4月に住道で開業する清家、そういった文字通りの面々に混ざって、紅一点、なんばパークスすぐ傍で開院して以来評判すこぶるいいなんば山田クリニックの山田先生もお見えであった。
乾杯に先立っての挨拶がてら、上海のクリニック事情がまっちゃんによって語られた。
非常にシンプルな原理原則に貫かれた世界であるようで、お金があれば手厚く高度な医療を受けることができ、そうでなければ病院においても我先にというガッツを発揮しない限り治療の機会が得られずサバイバルできない。
その格差を苛烈とは感じるが、それが人の世のノーマルなのだと弁えていた方が危機管理としては適切なのだろう。
誰かが何とかしてくれる、そんな思想に染まった瞬間、その先はない。
そう腹を括って生きる方が、強くなれるに違いなく、現実に即している。
いついつまでも仲がよく、その居心地の良さを日本酒が倍増にしてくれた。
飲みながら、まっちゃんの奥さんとうちの家内のどちらが料理上手だろうかといった話が出て盛り上がったが、まっちゃんが帰国したのだから、久々うちの家か谷口の家で集まるというのはどうだろう。
世紀の一大イベント。
実に素晴らしい食事会になること間違いないだろう。
皆でラインなど交換しながら帰途につき、わたしは同じ方向である谷口くんと高岡さんと電車に乗った。
もうすぐ50だね。
休日前夜の電車に揺られつつそんな話をして、この先一生付き合う友だちがあることを心から嬉しく思った。