朝、大音量で目が覚めた。
流れる音楽はバックストリート・ボーイズ。
コンサートのチケットが先日届いて、だから家内がノリノリ。
小さく踊りつつ食事の支度をしている。
週の出だしの月曜日。
女房が元気で快活だと家中がパッと明るく照らされ美味しいものが食卓に並ぶ。
朝から焼肉を平らげた二男と入れ替わり、少しボリュームを下げ、わたしは食卓に座った。
iPhoneを見ると、まっちゃんからメッセージが届いていた。
33期高3のときの時間割が添付されていた。
そこに週4コマも「ハ」の時間があるが、これは一体何だったのだろう。
ちょうど前日の日曜日。
BBQするとのことで、六甲山中腹の高台に集まった。
肉担当を仰せつかったわたしは黒毛和牛のもも肉ブロックと蜜香屋の芋けんぴを携え、家内を伴い現地に向かった。
当然、飲むつもり。
だから芦屋駅からタクシーを使った。
地上は蒸して暑かったが、奥池は風涼やかで木々がやわらかそよいでその香がまたよく別世界。
アウトドアリーダーでもある谷口夫妻が器具用具をセットして肉を焼き、まっちゃんがフィンランド流儀でチーズを焼き、高岡ファミリーも肉やら海鮮を焼いて子らが可愛く、少し遅れて岡本が参上し、肉といえば、、、の合言葉どおりイカリスーパーでキムチを調達してきた。
BBQと言えば飲んで歌ってと思っていたが、意外なことに、皆がクルマでやってきていたので、飲むのはわたしと家内だけであった。
星光の校舎の裏側で青春談義に明け暮れていたのは30年以上も昔のこと。
蓋を開けてみれば皆が素朴堅実地道に生きて順風満帆。
各自一人前の大人になって所帯をもっていいクルマに乗っていることが、家内を前に誇らしいような思いであった。
さてところで、そんな場で取り沙汰されたのが、時間割。
ひょんなことから生徒手帳が出てきて時間割を見ると、そこに「ハ」とあって、まっちゃんはひとり首かしげたが、皆に聞けば済むことだと深く気にも留めなかった。
しかし、皆に聞いても済まなかった。
一体何なのだろうと肉を食べつつ皆で記憶を探るが、考えれば考えるほど謎深まるばかりで誰も要領得る答えには至らない。
やむなく継続審議案件となってその場では保留となった。
まっちゃん持参のコカルドのケーキがとても美味しく、天気もよくて気持ちよく、日頃のストレスは雲散霧消し、同時に「ハ」のこともきれいさっぱり忘れ去られた。
が、一夜明け、まっちゃんから当の時間割が写メで送られてきたのだから、各自解明のため努力を怠るわけにはいかない。
おそらくきょう君あたりがあっさりと答えを言い当てるのだろうが、現時点では皆目見当もつかない。
33期から解が寄せられ、ああ、なるほどと謎解ける瞬間を待ち侘びるような思いである。