この日記はここだけの話。
ネット上にだけ存在する架空の記録。
周縁部については実在するが、視点を提供するうちの家族については設定含めて絵空事。
だから虚像を真に受けて虚実踏み越えあさっての人物に話しかけるといったことはグランドに野次馬闖入するみたいなものであり、そうなると空想に水差されて日記の存亡に関わる話となるからぜひともご容赦願いたい。
さてところで週のはじめの月曜日。
明石での業務を終えると夕刻間近となっていた。
帰途、六甲道で途中下車し灘温泉に寄った。
暑いと風呂に吸い寄せられる。
まだ明るいうちから湯船につかって脱力することの心地よさに勝るものはない。
湯に入ったり出たりしながら小一時間過ごし蘇生を果たし、そのまま直帰することにした。
昨晩は牛肉と豚肉。
だから今夜は焼鳥となるのが当然の成り行きで、家内からも可との返事を得た。
商店街の鳥よしで焼鳥全種を2本ずつ買って帰宅する。
サラダを食べ切った後、家内が取り分けてくれた分量の焼鳥をありがたく頂戴した。
このところ東京での仕事の打診が立て続き、ほどよい負荷なら社会勉強がてら息子をバイトに使ってとも考えるが、分量が多すぎたり難度が高すぎたり納期が短すぎたりと、息子を担ぎ出して事足りる案件は一切なく幾つもの仕事を見送らざるを得なかった。
しかし長い目で見ればすべてが帯に短し襷に長しとなる訳がなくちょうどドンピシャお誂え向きといった注文もやってくるに違いない。
そのときはクローザーとしてわたしが赴き、仕事を片付け父子で一緒に飯を食う。
単に飯を食うのも美味しいが、共同作業を果たし終えた後であれば更に美味しく思い出深い話になることだろう。
いつになるか定かではないが、そんな風に息子と語って過ごす夜が来るのだと思うといまから待ち遠しくてならない。